第百十二話 言いませんよ ページ19
■NOside
『ク、クロウリーさん…あの、その…この事って…』
「ん？あ、大丈夫ですよ。あの事は、実家には伝えませんから。安心して下さい。」
『そ、そっか……あ、有り難う御座います…』
「あの事って何なんですか？」
暗い表情を浮かべたまま、クロウリーに問いかけるA。その発言に気付き、Aを安心する様に言う。それをやり取りに疑問に思ったデュースは、ドストレートに聞く。
周りは慌てる中、クロウリーは表情を変えずに、
"アビィサァル君の実家の事情です。"と、
Aに聞こえないような声で言う。
Aは1人でハテナマークを浮かべていた。
「皆さんはコロシアムの掃除を宜しくお願いします。私はアビィサァル君を保健室に連れて行きますね。では、行きましょうか。」
『え、あ…はい……っ！』
「1人で頑張りましたね。私、久々にAの淹れた紅茶が飲みたいですねぇ。また、飲ませて下さいね。」
『…っはい！』
クロウリーに頭を撫でられ褒められ、嬉しそうに笑うA。でも、それも作り笑い。それにすぐ気付いたクロウリーは、仮面の裏で寂しそうな哀しそうな顔をする。
彼女が本当の笑顔で笑う日はいつ来るのだろうか。
そう思いながら、クロウリーはAと一緒に保健室がない方向に向かう。
『あれ？此処って……学園長室…？』
「おや、バレてしまいましたか。保健室に連れて行きたかったんですが、ちょっと他の生徒達に聞きたい事がありまして。
此処の隣は鏡の間です。何かあればすぐに駆け付けれますし……ちょっとだけ此処で1人になってしまうんですが…宜しいですか？」
『別に良いですよ。』
「有り難う御座います！では、回復魔法をかけますね。後、睡眠魔法も。ぐっすり寝て下さいね。」
そう言うと、
優しくAの頭を撫でて、額にキスを落とす。
その後、Aをソファーに横にさせ、寝させる。
完全に寝たのを確認したら、放送室に行きコロシアムに居る、呼んだ生徒達を鏡の間に来るに指示をした。
黒い影は追って来る。
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ユユユ - 初めてコメントします！先日から読み始めたのですが、夢中になって一気に読んでしまいました！世界観が作り込まれていて、すごく面白いです！これからも頑張って下さい！ (2021年10月14日 17時) (
レス) @page50 id: 38e3ee99a0 (このIDを非表示/違反報告)
あぶら菜 - 黒鬼さん» 黒鬼様コメント有り難う御座います。そう言って下さり嬉しいです。応援有り難う御座います。更新、頑張りたいと思います(*^^*) (2021年7月2日 18時) (レス) id: 8019e5d7e3 (このIDを非表示/違反報告)
黒鬼 - このお話大好きです！じゃけぇ更新頑張ってください！！ (2021年6月30日 20時) (レス) id: 02079f421c (このIDを非表示/違反報告)
あぶら菜 - サナさん» サナ様コメント有り難う御座います。そう言って下さり有り難う御座います。夢主が救われるまで更新、頑張りたいと思います(*^^*) (2021年6月5日 16時) (レス) id: 8019e5d7e3 (このIDを非表示/違反報告)
サナ(プロフ) - 面白いです！夢主が救われますように…！と思いながら更新楽しみに待っています！ (2021年6月5日 14時) (レス) id: 4fce5af3ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あぶら菜 | 作成日時：2021年5月18日 17時
