81 ページ35
ギョンス side
「やっぱちょっと寒いな。ジョンデは？」
「ん、大丈夫」
屋上で、寒暖差の激しい春を肌で感じた。
ジョンデはチャンベクと絡むとうるさい程なのに、1人になるととても落ち着いていて大人だ
社会人だからかもしれないけど、ちゃんと人に合わせるということが出来るんだろう
手すりに体を預ける。
満点の星はすぐにでも手が届きそう。
「何の話？」
「華雪ヌナのことなんだけど」
ジョンデはひとつひとつ言葉を選んで話す
ヌナが信頼する気持ちもわかる
ヌナはやっぱり、まだジュンミョニヒョンのことが好きなんだ
「焦ることないと思うけど。だってまだ付き合ったばっかりだろ？」
「……うん」
ゆっくりでいいから好きになって欲しい
でもそれは本心じゃないのかもしれない
少しでも傾いてくれていた僕への気持ちが、ヌナの心が、またそっぽを向いてしまうのが怖くて
焦っていたのだと思う
「マンションの前でジョンデを見た時はすごく嫉妬した。ヌナのこと、責めちゃったよ」
「心配しないで。何もないから」
ニコッと笑いながら僕の肩に手を置いた
そして力なく椅子に座り直した
「華雪も悩んでるよ、すごく。華雪にはいつも笑っていてほしい。俺は華雪の笑顔が好きだから」
僕だけのヌナじゃないなぁ、なんて感傷的になったりして。
「とりあえずジュンミョンさんと話をしろって言ったんだ。だから、行かせてやってほしい」
俺が言うのもなんだけど、と言ってスッと立ち上がる
「ありがとう。ジョンデ」
「ううん。じゃぁ俺、帰ろうかな」
リビングでは案の定、チャニョルとベッキョンは寝ていた
「よかったら泊まっていけば？僕はヌナのところへ行くよ」
「そっか。じゃ、お言葉に甘えて。華雪をよろしく」
僕はヌナのマンションへ向かった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 230人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「K-POP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：華雪 | 作成日時：2017年1月23日 7時
