うちにおいでよ～EXO～2 (ページ29)

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寝る前に、ギョンスから電話がかかってきていた

わたしは気が付かず、また折り返した

しかし、ギョンスは出なかった。

『ごめんね。出れなかった。おやすみ』

メールをして、わたしは眠りについた

次の日

朝起きてスマホを見ると『おはよう』とギョンスからメールが来ていて、ホッとした

会社に着いて、ため息が出る

また一週間が始まる。月曜日は憂鬱すぎる

でも、ギョンスのことを思い出すと頑張ろうって思う

やっぱり恋人がいるっていうのは、こんなにも毎日をキラキラと輝かせるものなんだ

ギョンスの思いを受け止められなかったあの頃には考えられないくらい

わたしはもうギョンスのことが本当に好きだ

やっと昼休みになり、休憩室へ行った

自販機が何台か置いてある広々とした場所に、見覚えのある人が。

「ジョンデ？」

「おお。華雪、お疲れ」

「久しぶりだね。元気だった？」

「うん。そうだ、昨日見たよ」

「やっぱり！わたしもジョンデ見たような気がしたんだよね」

「あれ、彼氏？」

その問いに答えを出す前に

ジョンデの向こうから、ジュンミョンさんが歩いてくるのがわかった

わたしの目線に気づいたジョンデが振り返り、ジュンミョンさんを見て会釈をしたのでわたしも挨拶をした

「お疲れ様です」

「ジョンデ、華雪ちゃん、お疲れ様」

言っても副社長なわけで、こんな場所には来ない立場なのに、フラっと来ては社員たちと雑談をするから、この人は人気があるし

そんなところが好きだった自分を懐かしく思い出した

何度かすれ違っては挨拶をする程度だったけど、こうして、こんな近距離でジュンミョンさんを見るのは久しぶりだった

「昨日はありがとうございました」

「今度遊びに来て。チャニョルたち喜ぶよ」

「偶然合ったんだよ。それで車に乗せてもらって、駅まで送ってもらったんだ」

「そっか」

「華雪ちゃんも、また遊びに来てね」

わたしの肩をポンっと叩いて行ってしまった

わたしの右側をジュンミョンさんが通ったときに、フワッと香る柔軟剤の匂いに思わず目頭が熱くなる

それは、わたしがあの家で使っていたものと同じだったから