うちにおいでよ～EXO～2 (ページ26)

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ジュンミョン side

「ヒョン、何か飲む？」

気を利かせて、チャニョルは缶チューハイを持ってきてくれた

キンキンに冷えていて、俺はそれを飲み干した

いつも座っていた自分の場所

テーブルの椅子に腰掛けて。

「お疲れ様」

「ありがとう。美味かった！華雪ちゃんは？」

「いや、えっと、実は家出てった……」

「そうなの！？知らなかった。会社で会っても挨拶程度だからな……」

少しというか、かなり胸が痛くなった

自分から離れたくせに、いざ華雪ちゃんが離れてしまったら

こんなにも悲しいものかと。

この家に住んでいてくれさえすれば、また2人が向き合えるような気がしてた

やっぱりあの時、華雪ちゃんの涙を拭いてあげていれば、何か変わっていたのか。

空になったチューハイのプルタブをカチカチ鳴らすことで、気持ちを落ち着かせていた……のに、

「カチカチうるさいよ、ヒョン」

いつの間にかゲームに参加しているチャニョルがこっちをむいて怪訝そうな顔をして言った

うぅ、誰もヒョンの気持ちをわかってくれない……

「あ、そういえばギョンスは？」

俺の言葉にピクッと体を震わせるチャニョル

変なこと聞いたかな

「部屋？」

「えーっと、ベクや、ギョンスどこだっけ？」

「バイトだよ」

いつもこんなに遅かったかな、と思ったけど

一気飲みした缶チューハイのせいでなんだかもう眠くなってきて、ボーッとしていた

１杯くらいじゃ酔わないんだけど、疲れのせいもあって酔いが回るのが早い

「仕事は忙しいの？たまには帰ってきてよ。ヒョンのつまんない話を聞きたいときもあるし」

「つまらないって、チャニョルお前！」

アッハッハと2人の笑い声が響くのも、なんだか懐かしかった

「明日は休みだから。今日はもう寝る」

おやすみーとチャニョルとベクのハーモニーのような挨拶を聞いて、ふらりと自分の部屋に入った

部屋はキレイに整頓されていて、華雪ちゃんが掃除してくれてたんだなと思った

素直に会いたいな、と思う

会って話をしたい

2人の言う通り、俺のつまらない話を聞いて笑ってくれるだけでいいんだ

やっぱりまだまだ好きなのかもしれない

ベッドに寝て、天井を仰ぎながらそう考えた。