うちにおいでよ～EXO～2 (ページ22)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:60,453 hit

68 ページ22

チャニョルの一言で、ゲーム大会が始まったようだ

キッチンで食器を洗いながら、真剣な顔をしてテレビを食い入るように見て

楽しそうにゲームをする３人の横顔を見ていたら、なんだかお母さんになった気分

泊まるつもりはなかった。

「そろそろ帰るね」

「もう帰っちゃうの？」

「うん。ベクは泊まるの？」

チャニョルの肩に寄りかかりながら、泊まるーと言った

本当に仲がいい2人

ギョンスがのそっと立ち上がりコートを羽織り、ボソッと呟いた

「送ります」

「いいよ。大丈夫」

「じゃぁ、俺が送るー！」

手を上げながら大きな声を出すベクの口をチャニョルの大きな手が塞いだ

そしてチャニョルはその手で犬でも払うかのようにヒラヒラさせて

「行きな行きな。ヌナ今日はありがとう！」

「ふふ、ありがとう。チャニョル。ベクも、またね」

またいつ来るかもわからない家を後にした

わたしのマンションまで、ギョンスが車を出してくれた

「もっと小さくて可愛い車だと思ったよ」

ギョンスには似つかわしくない、黒くて大きな車だった

「子どもじゃないんだから」

鼻で笑うギョンス

大人しそうに見えて、結構男らしい

たくさん話をするときもあれば

黙って何かを考えているときもあった。

なんだかんだ言って、わたしもギョンスをよく見ていたなぁと思う

「送ってくれてありがとう」

「いいえ」

「うち、来る？」

「え、いいの？いいんですか？」

照れたように聞くギョンスを、可愛いと思った

部屋に入り、ソファの前に置いてあるテーブルにコーヒーを２つ置いたら

床に座るわたしを見て、ソファに座っていたギョンスも床に座り直した

「久しぶりにたくさん笑ったかも」

「僕も」

初めはぎこちなかった会話も、弾むようになってきた

そういえばギョンスとは１番趣味が合うし、何より価値観が一緒だということを思い出した