うちにおいでよ～EXO～2 (ページ20)

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ギョンスにキスされた。おでこに。

なかなか言葉が出てこなくて

ギョンスのその大きな瞳と、赤い唇を交互に見てた

「どうして……？」

「僕の気持ち、気付いているでしょう？」

とっくの前から気付いていたギョンスの気持ちに、知らないフリをしていたのは紛れもない真実で。

今になってギョンスは自分の思いをぶつけてくる

「僕はヌナを泣かせたりしないよ」

真っ直ぐにわたしを見つめて言ってくるので、恥ずかしくて俯いてしまうとギョンスは首を傾げて

「本当だよ。僕は華雪ヌナが好きなんだ」

まるで少女漫画にでも出てきそうなシチュエーションに、きっとわたしの顔は真っ赤に違いない

わたしは、ギョンスのことを好きになろうと決めた。

「ね、ギョンス。前髪切ってくれない？」

ジュンミョンさん、ジョンイナ、セフンへの想いを断ち切りたい気持ちがあった

きっとギョンスはわたしの思いを知った上で、好きだと言っているのだろう

ギョンスの気持ちを受け止めるべくの行動

前髪を切る

こんなことでしか意思表示の出来ないわたしを、ギョンスはどう思ってるかな

変だと思うかな……

大人しく椅子に座り、ギョンスはわたしの前髪にハサミを入れる

ザクッと音がして、パラパラと髪の毛が舞い落ちるのを見ていた

視界が明るくなって、見えにくかった世界が鮮明に見えた

そこには、目の前には、ギョンスがいる

「僕だけを見て」

「……うん」

「ゆっくりでいいから」

ゆっくりでいいから。

ギョンスを好きになる。そうしようと決めた。