はーとのおくち -TH (ページ22)

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Episode22 きょうきページ22

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また目が覚めた

何度目を擦ってもまだ目慣れないものばかり

それでも、変わったことがひとつだけ。

「だる、」

薬を盛られた。

点滴をいじっている事とマネヒョンが出て行ってすぐ入ってきた時点で何となく察しはついていたが、今の体では耐性がついていないことに気づいたのはたった今。

昔はいた毒味も、今では居らず、昔は点滴というものもなかった。

心なしか、薬が自分の体の細部に回るに連れ、外の雨の勢いも強くなっている気がした

地面に当たる雨の音が体に沁みる

「あれ、もう起きちゃった？」

相手を警戒して睨むも、当の本人はニコニコとうざったらしい笑みをするだけ

医者が来るのにも気づかないほど、僕の集中力は体力と共に奪われていた。

病室には、雨音と自分の息遣いだけが聞こえている。

「苦しい？苦しいよね、ごめんね」

そんなこと思ってもないくせに、

気持ちだけが先走るが、実の所声もろくにでず睨むので精一杯といった所。

「ゲホッゴホッ、う、、ぁ、」

あくまで、薬が完全に回っている様に振る舞う

本音半分、演技半分で逃げれそう時を待つ。

「もしかして逃げれるとか思ってる？逃げてくれても構わないんだけど、どうせならもっと苦しんでくれないと、ね」