はーとのおくち -TH (ページ20)

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Episode20 おやすみページ20

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マネヒョンは泣いていた僕を面倒くさがるように、頭に1、2回優しく手を置くとすぐ病室を出て行った

オフなのは午前までなのだとか。

すると、入れ違いで医者さんが入ってきた。

病室には、時間の分かるものがないため正確な時間は分からないが、1時間は経っていないはずだ。

医者さんにもそれが伝わっていたのか、すぐさまその理由が話された。

「急に来てごめんなさい、少し話したい事があって、そういえば時計が置かれてないね」

「今日中につけるようにするよ」

そう言いながら、点滴をいじる。

話したい事というのには覚えがあったので僕の方から話を切り出す。

「キム先生のこと、ですよね」

キム先生とは、この耳鼻科の病院の先生のことでこの病院ではかなり有名な先生。

そのため、今目の前にいる医者さんの事も名前とまではいかないが存在自体は頭の隅の方では覚えている。

だから、起きた時自分は病院にいるのだとすぐ分かった。

「そうだよ、耳が、生まれつき悪いんだって？」

内容が内容だからか少し言いずらそうに言う
医者さん

どうやらこの人は、僕が耳鼻科に通っていることまで知っているようだ。

「あぁチンチャ、口が軽いんだから」

「僕から聞いたんだ、一度君を病院で見かけたことがあって」

ごめんね、と謝る医者さん。

「いえいえ、顔だけで分かるくらい有名になったって事ですよ」

「あはは、そんな君に会えて嬉しいよ。さっきのマネージャーさんには通院の事知らせてるの？」

さっきから話がちょこちょこズレている

本当に聞きたい事とはなんだろう

僕だけが警戒していてバカみたいだ。

「それが知らせてなくて、なのでそのことはまだ秘密にしてもらっててもいいですか」

「うん、最初からそのつもりだよ」

会って間もないけれど、時々彼が分からない。

なんだか眠くなってきた。

気のせいか少し体が重い。

少し寝よう、かな

暑くなってきたな

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