はーとのおくち -TH (ページ14)

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Episode14 ・ページ14

舞台裏に着くと、出番の3分前を過ぎていた。

斜め前方からメンバーたちが寄ってくる。

「遅くなってすいません」

テヒョニヒョンは黙って口角を不自然に
吊り上げた

右足が痛むのだろうか

スタッフの合図でそれぞれの場所につく。

これから披露するのはIDOL

始まりは座っているが、サビになるにつれ
激しさが増し、サビではジャンプをする動作
があるため、テヒョニヒョンにとってはタブーな振り付けだろう。

イントロが流れ始め、ARMYの歓声がイヤモニ越しに聞こえてくる。

サビを終え、ホビヒョンのパートに入った瞬間テヒョニヒョンがふらついてしまう。

次のサビはテヒョニヒョンから始まる

多少のふらつきはあるが、周りからは怪我をしているとは思われないだろう。

無事サビを終え、ラスサビでテヒョニヒョンが最後の力を振り絞ったのだろう

ジャンプをするがあまり飛べず挙げ句の果て
には着地で足の幅が広がった。

ので、必然的に僕がテヒョニヒョンの足を踏んでしまう。

踏んでしまった足が左足だったのがせめてもの救いだろう

しかし、今度は自分の足がズキズキとしてきた

幸い転びはしなかったが、痛みで上手く踊れているか分からない。

テヒョニヒョンうごきがギクシャクしている

僕の心拍数は正常ではなかった。

曲の終わり、周りながら座ろうとするが、あまりにも足が痛むためメンバーよりも早く座ってしまった。

画面が司会に変わると、すぐ立ち上がり、足を引きずりながら舞台裏にはけていく。

メンバーそれぞれがカメラを前に話している。

ナムジュニヒョンは、最後のダンスが上手くいかなかったらしい

そんななか僕はスタッフに駆け寄りテヒョニヒョンに足の処置を施すよう伝えた。

当の本人は顔色が先程より断然良く、痛みも引いているところだった

冷やしておけばすぐ治るだろう。

さてと、僕ほどうしよう

歩けないや。