Episode13 ・ ページ13
「わっすいません」
ナムジュニヒョンがスタッフさんに謝り、
ジミニヒョンはテヒョニヒョンを起き上がらせ
残りのメンバーで散らばった洋服たちをハンガーラックに掛けていく。
ふと周りを見ると、スタッフ達の視線が僕らに
注がれていた。
ホビヒョンは苦笑した。
テヒョニヒョンはペロッと舌を出す。
子供っぽい仕草がやけに愛らしく感じた。
女性はそそくさと逃げ、僕たちはスタジオに向かった
テヒョニヒョンはジミニヒョンが付いて行こうとしたが結局一人で楽屋に戻っていった。
会場の舞台裏に着いて時間を確認すると出番の9分前だった
流石にメンバーも不思議に思ったのか、僕が
様子を見に行かせられる羽目になった。
ーなんだか落ち着かない。
自分の心臓音が聞こえてくる
全身にびっとりと冷や汗をかいている
背中に刺すような視線を感じたが、一度も振り返らずに、早足で楽屋に向かった。
楽屋のドアを開けると、テヒョニヒョンもドアを開けようとしていたのか、テヒョニヒョンのおでこにドアがぶつかった。
一瞬鈍い音が聞こえたので心配したが
テヒョニヒョンのいつもの笑顔がその心配を、
どこかに吹き飛ばしてしまった。
すると、テヒョニヒョンは僕を見た瞬間驚いたような様子を見せた。
.
テヒョニヒョンと二人きりで舞台裏に向かう。
この廊下は去年も一昨年も、さっきも通った
はずなのに、今はやけに長く感じた。
ふとテヒョニヒョンを見ると右足を引きずっていた。
なんとなく予想はしていた。
メンバーは誰一人として気づいていない。
きっと一人で行くと言ったのも、中々舞台裏に姿を見せなかったのも、このせいだろう
最後のMAMAくらい、僕一人で守ろう。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
700hitありがとうございます!
書いてて気づいたんですがクサズ全く出てませんでしたね、すいません！
多分午後も一話更新すると思うので、是非見て頂けると嬉しい限りです。
小豆
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作者名：小豆 | 作成日時：2021年4月20日 18時
