第５３話【それはまるで某名探偵】 ページ4
*
「上出来ね」
パクノダとの鍛錬。
Aは銃に関しても腕が良かった。
基本的に命中するし、飛んでいる鳥も撃てている。
「Aって何でもできるのね」
『ふっふーん！ま、当然ね！』
パクノダは彼女の腕に驚いていた。
近距離も遠距離も治療だって任せられる彼女はノブナガの言っていた通り確かに旅団トップの強さになるだろう。そこに魔法も加わるのだから確実と言っても良い。
「私ができるのはこの程度よ。後は練習と実践ね」
『分かったわ！』
その後も彼女は撃ち続ける。弾切れなんて存在しない。その杖は魔法道具と呼ばれるものらしい。魔族は魔法道具と呼ばれる道具をたくさん持っているのだとか。
「A、休憩もしなさい」
撃ち続ける彼女を一旦止める。
Aはその言葉を聞き、パクノダの隣に座った。
「ねえA」
『なにかしら』
「どのくらい記憶戻ったの？」
『……そうね。後もう少しで全部思い出せるんじゃないかしら』
「もうそこまで思い出していたのね」
『皆には言ってないだけよ』
「どうして？」
Aは空を見上げた。その姿は子供にしては大人びている。というか、彼女は子供にしては出来が良いのだ。
『なんでかしらね。言わなきゃいけないのに、言えないの』
正確には言いたくない。
そりゃ誰だって過去を知られるのは嫌だろう。特に彼女はそうだ。未だ消えない傷跡。殺しの素質。
『……あたし、本当はこの姿じゃないのよ』
「え？」
『ふふ。あたし、本当は大人なのよ？驚いた？』
そう言って笑う彼女が大人に見えたのは、気のせいだろうか。
『あたしね、自分で記憶を消したみたいなの』
「自分で？」
『そう。目的は思い出せてないけど。それと同時に幼児化したの。多分、この目的さえ思い出せたら元に戻るわ』
「その目的以外は全部思い出せたの？」
『使えていた魔法全ての術式に目元を隠していた理由。この２つはまだね。他はだいたい思い出したわ。皆と暮らしている中で』
これは2人の秘密ね。
先程の大人びた笑顔ではなく、子供の笑顔で彼女はパクノダに言った。
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ﾄﾞﾛｰﾝｺﾏﾐﾚ(プロフ) - めちゃ面白いです。 (2019年7月18日 6時) (
レス) id: 2653006338 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - 初めまして。みやちゃんさん、マナと言います。わがまま×お嬢様すごく面白いです！次の更新楽しみにしています！無理しない程度に頑張ってください。 (2019年7月15日 0時) (レス) id: 5e4d5a9486 (このIDを非表示/違反報告)
桜綴(プロフ) - 更新頑張って下さい！応援してます！ (2019年6月2日 15時) (レス) id: eaaab171d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：永遠の18@みやちゃん | 作成日時：2019年4月30日 19時
