わがまま×お嬢さま【HUNTER×HUNTER】

第４９話【めーん！】 ページ50

*



翌日。
1週間後に初仕事を任されたAはそれまでに鍛錬をすることになった。剣術……というか彼女にとっては杖術になるのだが、それはフェイタンやノブナガが。銃に関してはパクノダが指導することに。


今日空いているのはノブナガ。


「とりあえず俺と一本勝負しようじゃねぇか！安心しろ、手加減はしてやる！」
『はぁー？手加減なんて不要よ！全力でかかってきなさい！！』
「俺とお前じゃ経験が違うだろうが！」
『そんなの知らないわ！』


ノブナガは渋々全力を出すことに。第三者の目線も欲しいというAの希望でウボォーギンとマチが観戦することに。


「はじめ！」


マチのその声と共に始まる勝負。その声と共にAはノブナガ目掛けて突進。


(((はやい！)))


ノブナガはそれを受け止める。しかし受け止められる予想だったらしい彼女はすぐに胴へ杖を振る……と見せかけて突くも受け止められ、後退。したのもつかの間でまたノブナガへ突進していった。


「……はやい」
「ありゃあやってんな。ノブナガにしっかりついていってやがる」
「ノブナガも経験はいっぱい積んでるけど、Aも経験積んでる動きだ。全く……あたしらはとんでもないもん拾ったよ」


Aの攻撃は止まない。ノブナガは防戦一方だ。否、防戦を強いられている。完全にAの舞台。彼女の力はないが、それをカバーするスピードを持っている。フェイントのかけ方も、狙い所も、全部経験者のそれだった。


「やられてばっかじゃねえぞぉ……！」


ノブナガはAの杖を受け止め、最大の力で跳ね返す。その隙にノブナガは彼女目掛けて切り込む。彼はもう手加減なんてしてられなかった。本気の勝負。
ノブナガは次々攻撃していくが彼女に流されていく。受け止められる力はないという判断なのだろう。いや、彼女は流すのが主流らしい。力がないことが弱点だが、それをしっかりカバーしている。つまり隙がない。


「……Aはしっかり自分の戦い方を知ってるね」
「ノブナガの顔を見てみろ。楽しそうだ」
「Aの顔だって楽しそうだ。ありゃ相当な戦闘狂になるよ」
「そうなったら俺とも派手に暴れてほしいもんだなぁ！」


それからも良い勝負をした2人だが、Aのスタミナ切れにより勝負は終わった。

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