第3話【傷よりも喜びを】 ページ4
*
「「……」」
2人は驚いた。
彼女を脱がしていると、身体にも包帯が巻かれていて。それをとると見るも悲惨な身体。痣はつき、切り傷はあり。火傷まであるじゃないか。
「……アンタ、なんでこんな」
『……?』
当の本人は全く分からないらしい。
そういえば彼女はなぜここにいるかもわからないといった。記憶がなくなっているのだ。
パクノダはそんな彼女の記憶を見ようとするも、彼女が見たのは闇。その闇はどこか恐ろしく、禍々しい。
「おかしい……見れないわ」
「……相当なワケありね。目の包帯も外すよ」
ここにも傷があるのだろうか。
少し不安になりながらも包帯をとる。しかし、そこには何もない。綺麗で可愛い顔があった。
そして。
「……!」
『……あれ、見えるわ!』
彼女の紫色の瞳がそこにあった。
その奥には、とある種族の証であるモノ付きで。
彼女は見えることにはしゃいだ。
ずっと真っ暗だった世界から解放されたのだ。
そんな彼女を見て2人は微笑む。しかし、その傷を見ると心が痛い。今更こんな気持ちが湧き出てくるなんて思ってもみなかった。今まで人を無残に殺してきた自分たちに、まだこの気持ちがあったなんて。
お風呂から上がり、彼女に服を着せる。と言ってもここに彼女サイズの服なんてない。中に着ていた黒のワンピースを着せたところで、彼女はそこから姿を消した。
「ちょ、待って!」
痛々しい跡を晒して。
あんなに必要としていた杖を残して。
大事な包帯を残して。
『フェイー!』
「うるさいね。静かに……」
フェイタンは彼女の姿を見て驚いた。いや、そこにいるもの皆が驚いた。彼女が杖をついていないのもそうだし、目が見えないわけではなかったこともそうだが。何より、その傷跡に。
「……お前、その傷何か」
『そんなことよりあたし見えてる!真っ暗じゃない!!』
Aはそれを伝えたくて仕方なかったのだろう。フェイタンはどう反応すれば良いかわからず、なんの反応もしてあげられなかった。
それから数分後、マチとパクノダも広間に到着。
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永遠の18@みやちゃん(プロフ) - きぃさん» ありがとうございます!主人公ちゃんもミカちゃんも私好みのキャラにしているので大好きと言われると嬉しいです(笑)これからも頑張らせてもらいます! (2019年4月20日 21時) (レス) id: e44bb0483d (このIDを非表示/違反報告)
きぃ - 主人公ちゃんもミカちゃんもかわいくて大好きです!更新頑張ってください!! (2019年4月19日 19時) (レス) id: 6e365f857a (このIDを非表示/違反報告)
ワサビ餅(プロフ) - 永遠の18@みやちゃんさん» 返信は遅くっても全然大丈夫です!!(笑) (2019年4月12日 19時) (レス) id: 0bb12ee9d2 (このIDを非表示/違反報告)
永遠の18@みやちゃん(プロフ) - ワサビ餅さん» お返事遅くなり申し訳ない!私もミカちゃん好きで当初はただのモブキャラ予定でしたが……続きはCMの後!(笑)お互い頑張りましょねー! (2019年4月12日 18時) (レス) id: e44bb0483d (このIDを非表示/違反報告)
ワサビ餅(プロフ) - 登録人数すごいですね!!ミカちゃんが個人的には好きです!お互い頑張りm(殴←(何様やって感じですよね。(笑) (2019年4月2日 10時) (レス) id: 0bb12ee9d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:永遠の18@みやちゃん | 作成日時:2019年3月8日 1時