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ピンポーン..


SJ「..?誰だろう?」


ピンポンピンポンピンポン!!


YG「うるせぇ..」

SJ「僕出てくるよ」


部屋を出て行ったのはジニヒョンだ。

インターホンが鳴り止んだと思えば、聴き慣れた明るい声。


「引越し祝い持ってきたよ〜!」


ジェリヌナだ。

各部屋から、ひょこひょこっと顔が出てくる。


「奮発しちゃった」


ヌナの手には、ケーキ屋のロゴが入った箱が。

まだあまり片付いていないリビングへヒョンが案内し、わらわらと全員集合する。


「どれでも好きなの食べていいからね〜」


色とりどりの鮮やかなケーキ。


TH「ヌナ、ありがとう!いただきまーす!」

JK「ヒョン、待ってください、それ僕が狙っていたやつです..!」

HS「ジョングガ、ここはヒョンに譲るべきだろ?」

「はいはい、喧嘩しなーい。公平にジャンケン!」


ヌナの鶴の一声で、ケーキ争奪戦はジャンケンで行われることに。

僕は3番目に勝利。無事に目当てのショートケーキを手に入れた。

正直、どれも美味しそうだから、どれでもいいのだが。


JK「ヌナ、1つ余りました」

「ああ、それ、Aの分。今日は遅くなるって言ってたから、冷蔵庫に入れて置くね」


あからさまに、機嫌が悪くなったジョングク。

ふと、昼にヒョンに聞いた話を思い出して、何気なく尋ねてみた。


NJ「ヌナ、あの子は、ヌナの養子なんですか?」

「そうだよ〜、ヨンジェからでも聞いた?」


あっけらかんと答えるヌナ。


YG「何で、こっちに連れてきたんだ?」


ピタリと、ヌナのフォークが止まった。


「..それは、ちょっと、私の口からは話せないなぁ」


ほんの一瞬、されど一瞬。

ヌナに見えた、動揺の色。


「それはみんなが、Aの口から聞かなきゃ意味がないでしょ?」


最後に残してあった、タルトの主役の苺を放り込む。


「私ね、期待してるの、あなたたちに」


それじゃあね。

ヌナは颯爽と帰って行った。

期待とは、一体何に、期待しているのだろうか。

俺たちは首を傾げたままだった。

7→←5-NJ



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作者名:エヌ | 作成日時:2020年12月31日 16時

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