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「テヒョナ...ヒョンは嬉しいよ..!」
がばり、ヒョンに抱きつかれる。
暑苦しいけど、嫌ではないから、そのまま抱きしめ返す。
「心配してたんだよ..お前らと仲良くやっていけるか..」
大丈夫だよ、ヒョン。
俺たちはきっと、Aを受け入れる。
だって、出会ったことに、意味がないことなんて、あり得ないから。
TH「わ、すごい..もうこんなにリツイートされてる..」
先程撮った写真が既に、俺たちの公式Twitterにアップされていた。
着替えに行っているAが戻ってくる間に、そのツイートに返信された、ARMYたちからの感想に目を通す。
コネだとか、枕営業だとか、心ない言葉が、やっぱり多い。
見ている俺自身が、悲しくなってくる..。
でも、そんな心ない言葉の中にも、"防弾少年団のお姫様が誕生!こんな綺麗なお姫様、私たちARMYが応援しなくちゃ!"と言う言葉も。
お姫様、かぁ..
確かに、彼女は、お姫様みたいに綺麗だ。
TH「..ふふ」
つい、口元が緩む。
扉を開く音に振り向けば、着替えを終えたAが戻ってきた。
TH「おかえり!」
A「戻りました..あと5分くらいしたら、マネージャーさん、迎えに来てくれるそうです」
TH「それじゃあ帰る準備しようか」
A「はい」
帰る準備、と言っても、鞄の中にスマホを詰め込むだけ。
あまり表情が変わらない彼女だけど、今日は少し、疲れた様子が滲んでいた気がする。
そりゃ、まだ、慣れないよね。
TH「ねえA」
A「はい?」
TH「今日の夜、部屋に遊びに行っても良い?」
A「私は構いませんが..テヒョンさんは、疲れていませんか?」
TH「俺は平気だから!じゃあ、お風呂出たら、Aの部屋に行くね!」
A「はい、わかりました」
車に乗り込んですぐ、彼女は眠ってしまった。
やっぱり疲れていたんだ。
部屋に行く、なんて、言わない方がよかったかな..。
話し相手がいなくなったので、ちょっとだけ、エゴサーチ。
やはり、話題はAのことばかり。
誹謗中傷が、酷い。
暫くは、このままなのだろうか..。
その中でもふと、気になる見出しを見つけてしまった。
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作者名:エヌ | 作成日時:2020年12月31日 16時