検索窓
今日:12 hit、昨日:0 hit、合計:17,978 hit

12 ページ12

TH「それでね....!」


さっきから、テヒョナは饒舌だ。

それは、目の前の彼女の影響かもしれない。

この子は、とても聞き上手だ。

テヒョナはよく、ファンから、4次元だと言われる。

理由は、思ったことを唐突に口にしてしまうから。

その言葉だけを聞くと、勘違いする人も多いかもしれない。

だが、彼女は、その1言だけを受け止めることなく、全体の話を聞いてから、言葉を返す。

テヒョナが懐くのも、何となくわかった。


TH「ね?ヒョン、そうだよね?」


え、俺?


TH「ヒョン〜話聞いてなかったんですか〜!」

HS「ゴメン..」


頰を膨らませるテヒョナを見ると、5歳児と言われている理由も分かるな、なんて、他人事のように考える。


TH「あ、もうこんな時間..A、お風呂とか入った?」

A「いえ、まだです..」

HS「明日も早いから、早く入りなよ」


実は、俺もこの短時間の間に、こんな風に自然に彼女と会話できるようになっていた。

手を振って、彼女の部屋から自分たちの部屋へと戻る。

彼女についてわかったことをまとめると。

誕生日は、1996年2月29日生まれ。

4年に1度しか誕生日が来ないから、現在3歳(普通ならば、テヒョンと2ヶ月違い)。

今は大学に通っている。

兄弟姉妹はいない。

水色が好き。

甘いものが好き。

料理が好き。

そして、きっと、あのヌナから聞いた話は、事実。


TH「ヒョン、俺..」


言葉に詰まったテヒョナは、何かを考えてから、再び口を開いた。


TH「最初は、すごく、納得出来なかった。どうして追加メンバーなんてって..でも、よく考えたら、女の子なのに、俺たちと一緒のことが出来るって、すごいことですよね」


真っ向から彼女を否定せず、ちゃんと、彼女を自分なりに見た上で、こういう判断を下せる彼は、素晴らしいと思う。


TH「それに..こんなこと知ったら、俺は、Aを守ってあげなきゃって思うんです」


差し出されたスマホ。

表示されたネットの記事は、つい数時間前、練習室で聞いたことだった。


【BTS新メンバーは、幼少時、虐待を受けていた?】


TH「俺、その記事読んで、泣きそうになりました..本当かどうかは分からないけど..でも、何か根拠があるから、こういう記事出てて..」


あまり自分の言葉が纏まらないのか、途切れ途切れになる。


TH「もし、本当なら..Aにそんなことをした奴は許せないし、俺が、守ってあげなくちゃ」


その瞳は、きっと、本気だ。

13-TH→←11



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (39 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
201人がお気に入り
設定タグ:BTS , 防弾少年団
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:エヌ | 作成日時:2020年12月31日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。