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涙のサイダー ページ3


写真で見た、理佐のアパート。


チャイムを鳴らし、出て来た理佐を見て


何も言えなくなった。





よれっとした白いパーカー。



何より、真っ赤な理佐の顔を見たら



涙が溢れて来た。






「ま、まなか?…どうして泣いてるの?」




とりあえず入りなよ、って言われて中に入って、そのまま理佐に抱きついた。


理佐はごめん、って呟きながら背中をさすってくれる。






しばらく泣いて、泣き疲れてふらふらの私をベットに座らせた理佐は飲み物を持って来てくれた。


「来るとわかってたら迎えに行ったのに…」

鼻声でそう言いながら渡したのはサイダー。



それを見てまた涙が溢れる。




サイダーは私が好きな、唯一理佐の前で飲んでた飲み物。



強がる理佐を寝かせてから、冷蔵庫を覗くと、


見事にからっぽ。


でもその一角にサイダーが何本か置いてある。



足元を見ると、サイダーの瓶が2、3本。


朝食べたのか、お皿がそのまま机の上にあり、


高校の時のカバンが床に置いてあり、その上にモデル事務所のチラシ。







理佐の頑張った努力と、辛かった闘いの日々が現れてる。




泊まってく?




そう言われて頷いた私は理佐のベッドに潜り込む。



理佐の顔を見て、やっと逢えた…って思うと、



ついキスをしたくなる。



顔を近づけると、「うつるから」と拒まれた。



「うつってもいい、理佐の風邪、少しでもよくなるならそれでいい」



私はそれでも拒むりさの手を退けて、キスをした。

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作品ジャンル:恋愛
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作者名:まなか | 作成日時:2017年1月8日 12時

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