佰弐拾壱ノ舞 全力で…！！！ ページ3
激しく個性をぶつけ合う２人に、観客席も盛り上りを見せる。
「ゲッ始まってんじゃん！」
「お！２回戦進出やったな！」
観客席に戻ってきた切島に、上鳴が称賛の声をかける。
「次はおめーとだ爆豪！」
「ぶっ殺す」
「やってみな！…とか言っておめーも轟も強烈な範囲攻撃ポンポン出してくるからなー」
「ポンポンじゃねぇよナメんな」
爆豪の言葉に切島達が首を捻る。
「筋肉酷使すりゃ筋繊維が切れるし、走り続けりゃ息切れる。
個性だって身体機能だ。
奴にも何らかの限度があるハズだろ」
全員の視線が激しい戦いを繰り広げる緑谷と轟に集中する。
「耐久戦か…すぐ終わらせてやるよ」
(もう右手全滅…！)
轟の氷結をスマッシュで相殺する緑谷だが、その右手は既にボロボロ。残る攻撃手段が左手に絞られてしまった。
『轟、緑谷のパワーに怯むことなく近接へ！』
右手の痛みで隙を見せた緑谷に、轟が一気に近づき至近距離で氷結を発生させた。
(ダメだ近…)
轟の氷結が緑谷の右足を捕らえる。
次の瞬間、スタジアムに凄まじい爆風が吹き荒れた。
「…さっきよりずいぶん高威力だな。近づくなってか」
緑谷は左腕を犠牲にして全身が氷漬けにされることを防いだのだ。
(個性だけじゃない…全ての能力が…強い！)
「守って逃げるだけでボロボロじゃねぇか」
その時、緑谷は轟の様子がおかしいことに気づいた。
(震え…！？そういうことか…！…ちくしょう)
轟の弱点を見つけた緑谷だが、もう彼に戦う力は残ってない。
「悪かったな。ありがとう緑谷。
おかげで…奴の顔が曇った」
緑谷はトーナメント前の轟の言葉を思い出した。
「その両手じゃ戦いにならねぇだろ。
終わりにしよう」
『圧倒的に攻め続けた轟！！
とどめの氷結を…』
「どこ見てるんだ…！」
轟の氷結攻撃が緑谷に迫り、誰もが轟の勝ちを確信したその瞬間、轟の氷が凄まじい爆風によって吹き飛ばされた。
「ぐっ……！てめェ…
何でそこまで…」
砕けた指で攻撃してきた緑谷に、轟が問いかける。
「震えてるよ、轟くん。
君自身、冷気に耐えられる限度があるんだろ…？で、それって左側の熱を使えば解決出来るもんなんじゃないのか…？
皆…本気でやってる。
勝って…目標に近付く為に…１番になる為に！
半分の力で勝つ！？
まだ僕は君に傷１つつけられちゃいないぞ！」
緑谷は砕けた指を握り締め、叫ぶ。
「全力でかかって来い！！！！」
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月坂柚花(プロフ) - すごいです！ すごい面白いです！ これからも頑張ってください！ 更新、楽しみにしています！ (8月27日 10時) (
レス) @page20 id: d344506545 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - まる麺さん» Σｂ( ｀・ω・´)ｸﾞｯ (8月26日 16時) (レス) id: b1925d3e39 (このIDを非表示/違反報告)
まる麺 - とても面白いです！負担にならないくらいに更新頑張って下さい！ (8月19日 23時) (レス) @page20 id: 81fa0833c9 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - ユウさん» わわ！！再開嬉しすぎます😭😭😭 (8月19日 2時) (レス) id: d611f4909c (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - 桜さん» あれ…一年…？私そんな放置してたの…？大変申し訳ございませんでした (8月12日 0時) (レス) id: 231834a7b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユウ | 作成日時：2020年12月9日 20時
