佰参拾陸ノ舞 氷と炎 ページ18
♪
「…もうやめましょうか」
「「…は？」」
胡蝶のやめるという言葉に、轟を含む会場全ての人間が頭に？を浮かべて間抜けな声を発する。
『やめるってどーいうことだぁ！？』
静まり返った会場中に響くプレゼントマイクの叫び。その声を無視して胡蝶は轟に向かってゆっくりと歩き出す。
「轟さん…貴方には失望しました。
あなたにその
「……」
「これまで皆さんが死ぬ気で戦ってきた体育祭…その決勝戦に立ってるのがこんな幼稚な子供だなんて…負けていった方々が報われませんね…
貴方もそう思うでしょ？」
胡蝶の問いかけに轟は何も答えない。いや、答えられない。これまで何度か見てきた胡蝶の怒り。それが自分だけに向いているのだ。
轟は込み上げる吐き気に耐えながら、近づいてくる胡蝶を睨み付けた。
「もし、これが体育祭ではなく実戦だったら？
貴方の目の前にいるのが同級生の胡蝶しのぶではなくヴィランの胡蝶しのぶだったら？
炎を使えば勝てるかもしれないのに、
「っ！！」
言い返そうと口を開いた轟だったが、今回ばかりは返す言葉がない。
「もう一度言いましょう…轟さん、貴方の氷では私に勝つことは出来ませんよ。
私は貴方より格上の氷使いを知っています。
数呼吸で肺が凍り、壊死するレベルの冷気…氷の強度も速度を遥かに格上…そんなクズ野郎を知っています」
顔をしかめて吐き捨てるようにそう語った胡蝶は、１つ深呼吸をすると今度は悲しそうな、何かを懐かしむような表情で語り出した。
「そして、とても優しく…炎のように熱い心を持った剣士を知っています。
体の内に炎を宿し、人々を…仲間を…守るために命をかけて戦い、全てを守り抜いた…優しい人を知っています」
「…」
「轟さん、このまま本気を出さずに惨めな敗者となりますか？それとも…死ぬ気で抗って一矢報いますか？」
「俺は…」
はっきりとしない轟に、胡蝶は優しく問いかける。
「貴方が憧れたヒーローは…そんな暗い者なのですか？」
これ大正コソコソ噂話で煉獄さんが柱全員から好かれてるって知ったときからずっと思ってた関係性なんですよね。
氷と炎に正反対のイメージを持つ胡蝶と轟、だからこそ言える事なのかなと
轟
優しい母『氷』→善
母を奪った父『炎』→悪
胡蝶
姉を奪った童磨『氷』→悪
良い人煉獄『炎』→善
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月坂柚花(プロフ) - すごいです！ すごい面白いです！ これからも頑張ってください！ 更新、楽しみにしています！ (8月27日 10時) (
レス) @page20 id: d344506545 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - まる麺さん» Σｂ( ｀・ω・´)ｸﾞｯ (8月26日 16時) (レス) id: b1925d3e39 (このIDを非表示/違反報告)
まる麺 - とても面白いです！負担にならないくらいに更新頑張って下さい！ (8月19日 23時) (レス) @page20 id: 81fa0833c9 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - ユウさん» わわ！！再開嬉しすぎます😭😭😭 (8月19日 2時) (レス) id: d611f4909c (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - 桜さん» あれ…一年…？私そんな放置してたの…？大変申し訳ございませんでした (8月12日 0時) (レス) id: 231834a7b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユウ | 作成日時：2020年12月9日 20時
