佰拾壱ノ舞 翻弄される真面目 ページ32
♪
『スタート！！！』
開始の合図と同時に飯田が走り出したその時、スタジアム中の人間に発目の声が届いた。
『素晴らしい加速じゃないですか！飯田くん！！』
戦いと関係のない小型マイクを装備していた発目に、会場の人間がなぜ？と疑問を抱いた。
『普段よりも足が軽く上がりませんか！？それもそのハズ！
そのレッグパーツが着用者の動きをフォローしているのです！』
飯田の動きがいつもより良くなっているのは確かなのだが、発目がマイクを付けているということに気を取られている飯田は、周囲に対する警戒が疎かになっており、その動きを全く生かせていなかった。
『そして私は「油圧式アタッチメントバー」で回避もラクラク！』
「うわっ！」
飯田はいきなり伸びたバーに引っ掛かりバランスを崩すが、発目の渡したサポートアイテムが重心移動、方向転換の補助をし、場外を防いだ。
『飯田くん！
あざやかな方向転換！！
私の「オートバランサー」あってこその動きです！』
アイテムの説明を熱く語る発目に、プレゼントマイクも言葉を失う。
『何コレ…』
『売り込み根性たくましいな…』
アイテム解説付きの鬼ごっこはその後、１０分もの間繰り広げられた。
「ふー…もう思い残すことはありません！！」
「発目さん場外！
飯田くん！２回戦進出！！」
「騙したなああああ！！！」
「すいません。利用させてもらいました」
「嫌いだぁあ！君ーー！！！」
場所は移り、控え室。
「ふー…」
(殺さずに勝つ…簡単な様で結構難しいんですよね…
特別措置として許可された武器は百さんが造った刃のついてない刀…毒は使えない。私は突き技専門…刃の有無は関係ない。
手は抜けませんし、本気も出せない…)
「はぁ…」
胡蝶が机にもたれ掛かってため息を吐いたのと同時に、耳郎が控え室の扉を開けた。
「しのぶが考え込むなんて珍しいじゃん」
「私だって考え込むことくらいありますよ」
机にぐりぐりと頭を擦り付ける胡蝶に、耳郎は呆れた様子で話し掛けた。
「どうせ怪我させたらーとか考えてんでしょ？
あのねぇ…皆しのぶが思ってる程柔じゃないよ」
耳郎はそれだけ言うと、他に何も言わずに控え室から出ていった。
「……柔じゃない…確かにそうですね。
ふふ…ありがとうございます。響香さん」
「…絶対に優勝してよ」
「！…しますよ」
うつむく耳郎を横目に、胡蝶はいつもの笑顔を貼り付けて控え室を後にした。
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かわあい - スマホ風シチュー美味しかったんですか！！ww (2021年10月3日 4時) (
レス) @page30 id: 173f9610a3 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - AYAAYAさん» トリノさんはトラウマ植え付けてますからね、しのぶちゃんはまだそこまでではないと思います！あ、でもあの笑顔は独特な怖さがありますからね…トリノさんはオールマイト特化、しのぶちゃんは汎用的な気がします。別意見があれば聞きたいです！今後の参考に！！ (2020年11月19日 15時) (レス) id: 5e0f53d3ed (このIDを非表示/違反報告)
AYAAYA(プロフ) - グラントリノと同レベルの怖さかな? (2020年11月18日 19時) (レス) id: f9f8b9ff8c (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - 桜さん» あ、それは私も思いました！たぶんわいてます。いやぁ…目の前にいたら確実に殴ってますね。腹と言わず顔面にストレート決めてやりますよ。まぁ、顔が分からないのでもうムリですけど…でも大学は楽しいですよ！アイツがダメなだけ！優しいお言葉ありがとうございます！ (2020年10月25日 11時) (レス) id: 5e0f53d3ed (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - 鸞鳥さん» ですよね！？基本だよね！？私は悪くないよね！？ホントに…ガチで潰してやろうかと思ったよね…やってないけど。もうねぇ…こんなの久々すぎて結構本気で疲れた〜と思ってしまった…まぁ！何とかなるでしょう！これからも頑張っていくのでよろしくお願いします！！ (2020年10月25日 11時) (レス) id: 5e0f53d3ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユウ | 作成日時：2020年4月24日 22時
