陸拾捌ノ舞 迫り来る刃 ページ30
♪
先程まで、胡蝶と怪物の戦闘に近づくことも出来なかった緑谷達だったが、大量の血を流す胡蝶を見て衝動的に飛び出していた。
「来ないで下さい！！」
しかし、胡蝶がそれを許さなかった。
もし、その叫びが自分達を心配しての叫びだったら、彼等が止まることはなかっただろう。
だが、胡蝶の叫びからは悲しみと
「お願いします…私を友人だと…仲間だと思うなら…手を出さないで下さい…」
それは泣きそうな、震えた声だった。
それを聞いた瞬間、緑谷達は自分の足が動かなくなったように錯覚した。
胡蝶は自分の死すら
そんな胡蝶の覚悟の重さに、彼等は耐え切ることが出来なかったのだ。
「さて…邪魔は無くなりました。
続きを始めましょうか」
胡蝶は怪物の回りをぐるぐると回りながら隙を探す。
それを邪魔に思ったのか、怪物は１４本の剣を生成すると、その剣を掴み、無茶苦茶に振り回し始めた。
(その程度の攻撃…腕を警戒すれば避けるのは簡単)
「今、簡単に避けれるとか思ったでしょ？」
「それが何か？」
「ふっふーん！甘いよ！！」
「？……っ！」
胡蝶は後ろに飛び、剣を避けた…はずだった。避けたはずの剣が胡蝶の顔を目掛けて伸びたのだ。
胡蝶は体を捻ることでその時剣を回避する。しかし、その顔は悲しみに耐えるように歪んでいた。
「すごいでしょ！
この個性はねー、伸縮って言って」
「個性のことを教えていい訳がないでしょ」
「えぇー！いいじゃん！ちょっとくらい！」
(落ち着け…落ち着け…焦りや怒りは禁物です)
「んー？そういえばその髪飾り…あ！やっぱり！私とお揃いだ！！」
「ッ！！」
そう言った怪物の手の中には、蝶の形をした赤い髪飾りがあった。
「それに触れるなぁ！！！」
怒りに身を任せて突進する胡蝶に、怪物は嘲笑うように語りかける。
「強い怒りは自分の身を滅ぼすだけだよ？」
その言葉を聞いて我に返った胡蝶は、１本の剣が自分の頸に迫っているのを見た。しかし、怒りに任せて飛び出した彼女には、その刃を躱す術がない。
(ごめんなさい……
姉さん…また、守れなかった)
胡蝶は自嘲的に笑った。
しかし、彼女の頸が落ちることはなかった。
「勝手に諦めるなよ」
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ユウ(プロフ) - 火花(漫画家やってます)さん» 応援ありがとうございます！！これからも頑張ります！！！ (2020年7月20日 11時) (
レス) id: 5e0f53d3ed (このIDを非表示/違反報告)
火花(漫画家やってます) - 頑張ってください!! (2020年7月19日 17時) (レス) id: 6063c97ce8 (このIDを非表示/違反報告)
火花(漫画家やってます) - 尊い (2020年7月19日 17時) (レス) id: 6063c97ce8 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - 天ゆうさん» ぎゆしのかぁ…実は何しのになるかはまだハッキリとしてないんですよね。それは友人に決めてもらうつもりなんですけど…今、ぎゆしのと童しのが全面戦争を繰り広げてるらしいです。自分も早く林間合宿行きたいんですけど…課題が！減らないんです！！…頑張ります！ (2020年6月15日 5時) (レス) id: 5e0f53d3ed (このIDを非表示/違反報告)
天ゆう - 冨岡さんをぎゆしのみたいに出して欲しいぃぃ！！！更新ありがとうございます！！毎話楽しみに見ています。早く林間合宿編みたいなぁなんて、、、無理せず頑張ってくださいね！！ (2020年6月14日 15時) (レス) id: 09a7347468 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユウ | 作成日時：2020年3月10日 9時
