検索窓
今日:13 hit、昨日:13 hit、合計:32,767 hit

EPISODE26ーー会談 ページ47

ーシュメール家当主相続会議ー

先日の件による当主、夫人の地位剥奪。長女の国外追放。

これらを踏まえてシュメール家の次期当主を決める会議が開催された。
集まったのは主に親戚が10名程と次女のフィグナ。

会議は代々仕える家系の執事が執り行った。


「血筋を重んじる貴族としては、フィグナ様が妥当だと思うのですが…」


しかし我こそが、と主張するものが言い争いを始める。
シュメール家当主の地位があれば、親戚では比べようもならない程の名声が手に入るからだ。


『皆様。』


騒がしい部屋はフィグナの一声で静かになった。


『先日の事件によりシュメール家の名は落ちています。
それを挽回することの出来る実力のある者が当主になるべきです。…ここに居るどなたが私よりも実力があるのですか?』


彼女の言葉に誰も言い返せなかった。
灰白の大蛇団 団長。その名は広く知られていて、
進んで戦おうとする者などはいなかった。


「…ではシュメール家当主はフィグナ様と決定致します。」


執事の締めの言葉で皆は帰っていった。
グチグチと未だに呟く人はいたが、トラブルとはならなかったので執事は胸を撫で下ろした。





会議の後、執事は当主となったフィグナに挨拶をしに向かった。

「フィグナ様、これからも私共々よろしくお願い致します。」


『…私は仕事があるので屋敷に戻ることは少ない。が、月に一度は必ず帰るようにする。
その時は、最高級のチョコレートを用意して待っていて欲しい。
何かと苦労をかけるが、こちらこそよろしく。』


会議の時の冷たい表情とは違い、少しはにかんで笑う彼女に執事も微笑みで返した。



「…で、当主様。結婚のご予定は有りますか?
家の安泰の為にも良い御方が必要なのですが…」


『え、と。まだ伴侶とかはいないけど…』


「分かりました。
私ら使用人が全力で当主様に良い殿方を探してみせます!早速リストを作って参りますので此処でお待ちを。」



部屋に1人残されたフィグナは
なんか変な事にならなければ良いのだけれど…
と、心配しつつ、胸騒ぎを感じていた。

EPISODE27ーー問答→←日常9ーー色恋



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (23 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
34人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

のんた - 設定から…haetになってるよ。hateだよ。 (2020年9月16日 3時) (レス) id: 41c2d1953f (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - グリモワールは15歳になったら貰えるんですよ? (2020年6月30日 22時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:the cbas | 作成日時:2020年4月30日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。