非日常４ーー産出 ページ29
フィグナ｢…今日もこの位にしとくか。
そういえば君は何でMsＦなんだ？｣
一週間前始まった情報交換は私の外への好奇心を生み出してしまった。毎日が新しくなっていく。
『さぁ？誰かが勝手に付けたのでしょう。興味もないです。
私も質問です。フィグナは何で他の人みたいに魔導書？を付けてないんですか？』
フィグナ｢…私の魔法があまり得意ではなくてね？見せるのも恥ずかしい位だからだよ。｣
そういったフィグナの微笑は初めて会った時と何も代わりは無かった。
2週間、3週間、1ヶ月。
外への好奇心は欲望に変わった。外に出たい。叶わないまま時を待ち、兵器として使われるなんて。
『ねぇフィグナ？話を聞いてると、この国より、フィグナが逃げてきたクローバー王国の方が素敵な所じゃないですか？』
フィグナ｢そう、か？そうでもないぞ？｣
少し言いにくそうな何か。私は知らない何がが、あなたにはあるみたい。
私は外に出たい。実際に見て感じたい。
フィグナは私にとっての外。あなたの事ももっと知りたい。教えてはくれないのですか？
彼女を慕っていた。
いつかフィグナが話してくれた。｢捨てられた身に拾ってくれた人は至高の存在だ。｣と。
私にとってのその存在はフィグナ。
感謝と親愛を一度に言う言葉はないのか？
暗い部屋の気味悪く発光する液の中で一人考える。
こんな夢を見た。
私はどこか知らない街の娘だった。優しい両親に愛され育った。
友人達と街の郊外の家に向かう。
そこにいるのはフィグナ。親切で博識な大人のお姉さん。
街のみんなは彼女が好きで私達もよくお話しをしに行く。
庭に姿が見え、わらわらと駆け寄る …友人達
私が寄ろうとした時透明の壁が出来た。大きな試験管の様なものに閉じ込められ、変な液体が何処からか注がれた。
叩いても蹴っても壁は壊れない。
(なんで？私は力が強い怪物のよ？)
あれ、そうだっけ？ただの町娘が力が強い？
不意に、フィグナの周りの友人達が振り返った。
その、瞳。
思い出した。私はMsＦ、人型兵器で“つくられた怪物”。こんな世界には存在しない。
私の、妄想。
｢好奇心は身を滅ぼす｣
どこかで聞いた誰かの名言。正にその通りだ。
外を知りたいという好奇心は私を殺す。
涙が出た。液に混ざり分からなくなった。
誰かが言った。
“住む世界が違う”
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のんた - 設定から…haetになってるよ。hateだよ。 (2020年9月16日 3時) (
レス) id: 41c2d1953f (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - グリモワールは15歳になったら貰えるんですよ？ (2020年6月30日 22時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：the cbas | 作成日時：2020年4月30日 1時
