EPISODE2ーー欠如 ページ3
シュメール家次女フィグナ宛に届いた有力な貴族からの縁談の手紙が届いた。
わざわざ次女宛なのは私の容姿の噂を聞き、惹かれたからだそう。
手紙に書かれていた結婚に当たっての条件。
【結婚後は家の奥で妻として過ごしてもらうこと。淑やかにあまり外出しないことが望ましい。】
この手紙が届いた1ヶ月後にはもう私の結婚は決まっていた。よく分からない書類も書かされた。
どうも思わなかった。最近感情の起伏が無いに等しい。私は叔父上達の駒だということは分かってる。今日の王族開催の夜会で初めての顔合わせをするらしい。
…どうでもいい。何もかもがつまらない。叔父上達の私の両親への罵倒も憂さ晴らしの暴力も。
コンコン
侍女「フィグナ様。夜会への準備が整いました。玄関前にお向かい下さい。」
『分かりました。直ぐに向かいます。』
玄関で待っていたのは不機嫌な三人組。縁談のご指名が次女の私であることに随分前からご不満らしい。
かといって変えることは結婚に関する書類を全部書き換えるくらいをしないと出来ないのだから。
ただ、私の姉らしいアリスは目立つ赤色のドレス。肩などの露出が多く魅力的なもの。
私は地味な灰白色のドレス。今までの暴力の跡が分からない長めの丈のもの。
この意味はわざわざ聞かなくても分かる。
…でも、どうでもいい。
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のんた - 設定から…haetになってるよ。hateだよ。 (2020年9月16日 3時) (レス) id: 41c2d1953f (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - グリモワールは15歳になったら貰えるんですよ? (2020年6月30日 22時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:the cbas | 作成日時:2020年4月30日 1時