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非日常1ーー赤黒 ページ20

私、フエゴレオン=ヴァーミリオンは今、クローバー王国郊外のある洞窟に向かっている。

その洞窟には以前より国家転覆を企てている輩がいる……というのをフィグナから聞いた。
今日の朝、フィグナはその輩を討伐する為にそこへ向かった。

「気になる…大丈夫だろうか?」

箒に乗りながら独りごちる。
一人任務へ向かうフィグナを私は見かけたが、様子がおかしかった。
いつも以上に冷えた瞳に漏れ出る魔力、異様であった。
気になってしまい、仕事も早々に此処へ来てしまった。

私の視界に映るのは、やり過ぎとも言える討伐の結果

今さっき行われたのだろう。異様な熱気に包まれている。

洞窟の中で私に背を向け佇んで居るのはフィグナだろう。
やり過ぎでは無いか…徹底を元にする団とはいえ…

「フィグナ!いくらなんでもこれは…!?っ」

振り向いたフィグナの様子に言葉が続かなかった。

陶器のような肌と灰白色のローブ、ローブと同じ色の瞳を縁どるまつ毛までもが紅い。

『!、なんでフエゴレオンさんが此処に居るのですか?
…あぁ、此方に来ないでください。服が汚れてしまいますよ?』

何故そんなに紅い?
何故自分より私の服の心配をする?フィグナの方が酷いじゃないか。
何故討伐とはいえここまでする?

聞きたい事は多かったが言葉にならなかった。

「な、なにか…あったのか?フィグナ。」

言えたのはこれくらいだったが私が何を聞きたいのかフィグナはわかったようだ。

『消えませんでしたが…
戦いの中でなら振り払えると思ったんです。
忘れられない、奥の部屋の景色が…』

思い出した。今日はシュメール家の前当主と妻の命日だった。
“奥の部屋の景色”とはなんの事だろうか…

「…これ以外に方法は無かったのか?」

フィグナの気持ちを考える事は出来るがここまでする必要があるのだろうか。

『…後片付けなら私の部下がするので大丈夫ですよ?ご心配なく。』

きっと私の言う意味に気付いているのだろうか答えてはくれない。弧を描く唇が紅く、蠱惑的だ。

8年前の夜会で私の魔法を見た時と私を見る瞳の色は変わらないのに、今はその灰白色までもが深く暗い色に見える。


(続きます→)

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のんた - 設定から…haetになってるよ。hateだよ。 (2020年9月16日 3時) (レス) id: 41c2d1953f (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - グリモワールは15歳になったら貰えるんですよ? (2020年6月30日 22時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:the cbas | 作成日時:2020年4月30日 1時

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