XVIII - Sillva Zaoldyeck ページ17
シ「決着をつける時だ。」
キ・A「「え？」」
口をポカンと開けながら立っている彼らの驚いた表情は、とてもどちらかが死んでしまうかもしれない状況にある人の者とは思えなかった。
察しのいい二人はすぐに体を強張らせたが。
情など込めるな。
これでお別れかもしれないが…
恐らくAとのお別れかもしれないが…
家族のためだ。
仕方ない。
俺は一切表情を崩さずにAとキルアを交互に見つめた。
シ「戦いに必要な武器や道具があるなら、今取りにいけ。」
二人はピクリとも動かなかった。
武器なしで、素手で決着をつける気か…
キルアはともかく、Aは武器無しだとキルアには勝てないはずだ。
念以外で有効な技は持っていない。
それか…
もう諦めたのか。
シ「…そうか。ついてこい。」
俺はゆっくりと立ち上がり、廊下へ出た。
廊下の一番奥にいき、壁のある箇所を親指で押す。
「指紋: 一致。
DNA: 一致。
シルバ＝ゾルディック。
合言葉は？」
この機械音を聞くのはこれで2回目だ。
鮮明に蘇ってくる…
俺がこの手で、自分の双子を殺したあの日の事を。
シ「強者には生、弱者には死。両者人間性だけは失うな。」
「Correct.」
機械音が唸り、壁が降下した。
その奥に地下へと通じる螺旋階段がゆっくり姿を現した。
邸内には地下室がいくつもある。
ほとんどが拷問部屋だ。
だが、この部屋だけは特殊だ。
次期当主候補である双子しか入れない。
振り返ると、キルアは額に冷や汗を浮かべ、Aは黒上着の裾をきつく握りしめていた。
似ているが、それぞれの動作の意味は全く違う。
シ「ここから先はお前たちしか行けない。次に何が起こるかは、お前たちの行動次第だ。」
A「…じゃあね、お父さん。今までありがとう。」
Aの声は弱く、儚げだった。
俺はイルミの様に感情が無いわけじゃない。
息子と娘が殺し合いをすると聞けば、当然胸が痛む。
出来れば…
そう、出来れば。
シ「…合言葉の意味を理解しろ。」
二人の頭にそっと手を置き、忌まわしき入り口、そして我が子達を後にする。
先代の当主たち、そして俺が見つけられなかった「別の最後」を、どうか探してほしい。
互いを失わず、互いを救え。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
本
ラッキーハンターキャラ
キキョウ
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おもち - とっても面白く、感動しました！！！この神作品に出会えてとても良かったです！次々の展開が良くて天才か…？と何度も思いました！この作品を作ってくれてありがとうございます！そして本当にお疲れ様です(❁ᴗ͈ˬᴗ͈)っ🍵 (3月1日 17時) (
レス) @page41 id: 15562e6fc6 (このIDを非表示/違反報告)
気迫(プロフ) - みおさん» わわわ…！！こちらこそ、ご愛読ありがとうございます。みおさんの心にいっときでも残る作品であれたなら本望です(*´꒳`*) (2022年9月14日 10時) (レス) id: 60768b2bca (このIDを非表示/違反報告)
気迫(プロフ) - 冬瀬さん» 最後まで読んでくださりありがとうございます…！きっと双子達はこれから幸せに暮らしていけることでしょう… 冬瀬さんの作品もこっそり拝見しました。好きです… 応援しております！ (2022年9月14日 10時) (レス) id: 60768b2bca (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - 完結おめでとうございます！！！！この作品大好きです！！とても感動しました…。とても素敵な作品ありがとうございました！！ (2022年9月13日 22時) (レス) id: 98c132f21e (このIDを非表示/違反報告)
冬瀬(プロフ) - 完結おめでとうございます！双子達が無事ハッピーエンドを迎えてくれて良かった。。素敵な物語をありがとうございました〜 (2022年9月13日 14時) (レス) id: 033bbfc38e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：気迫 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/my.nori118
作成日時：2019年2月13日 9時
