【d!】春雷の喝采を【演劇部企画前編】 (ページ18)

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荷物を置き舞台裏から舞台袖と足を進め

スーハースーハー

深呼吸をし息を整える

舞台は中世ヨーロッパ学者オリビアこの世界では心なんてものはまやかしで愛なんて言う未完成の感情を抱くことは罪に値する。

そんな世界で恋に落ち愛を育むそんなお話

そして私が今やろうとしているシーンは主人公であるノアとの関係が上の人にバレてしまい弁解を求められているシーン

(「オリビアくん君が彼と愛という未完成な感情を育んでいたというのは本当かね？」)

頭の中でセリフを再生する

『はい、本当です。』

ざわつく周り

(「嘘を言うな!!」)

響く怒号

(「愛なんて言う未完成で不確定な感情あるはずなどない!!」)

その言葉に腸が煮えくり返りそうな気持ちになるオリビア

『愛は未完成でも不確定でもない!!』

ここはオリビアの感情が頂点に達する場面

喉を張り上げ自分の意思を主張する

『愛それはとても素敵で今までに感じたことの無い多幸感で溢れてました！』

違う、このシーンはもっとこう…ノアとの今までを思い返して思わず笑みが零れてしまう、そんな感じで…

『愛それはとても素敵で今までに感じたことの無い多幸感で溢れてました！それは今死んでも悔いがないと思えるほどに…』

視線を下に向け、ノアとの幸せな日々を思い返し少し微笑む仕草をする。

『だから！』

と次のセリフを言おうとした瞬間