【d!】春雷の喝采を【演劇部企画前編】 (ページ17)

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夜部活終わり私は重大なことに気づいてしまった

『スマホがない』

ブレザーのポケットや鞄の中ありとあらゆる場所を探したがない

最後にどこで使ったか記憶を辿る

部活時は確実にあった、音響班の調節室に行って、チーフに明日合わせのお願いをしに行ったんだけどいなくて…

あ、思い出した！

チーフがいなくて電話してそのまま音響装置の横に置いてきちゃったんだ

気づいたのが幸いにも早く、学校外には出ていないさっさと取りに行ってさっさと帰ろう。

年季の入ったローファーを脱ぎ捨て、急ぎ足で体育館に向かう

裏口の方が閉まっている可能性が低く調節室にも近いので裏口から入ることにした

入ってみると誰もいなく真っ暗、このままではなにも見えないので舞台側の方だけに電気をつけそそくさとスマホを取りに行く。

ガチャ

調節室の扉を開けバチッと電気をつける、少しホコリ臭いこの匂いがなんだかんだ好きだ、音響装置の横を見ると案の定私のスマホが置いてあった

『よかった～』

と胸を撫で下ろす

早く帰ろう、そう思い軽快な足取りで階段を降りる

早く帰ろう。

そう思っていたのに何故か舞台の方に目がいってしまった、今なら誰もいない、いまなら