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「A」
「……」
「おい、A」
「……」
「おい！しっかりしろ！A！」
「ええっ！！あっ、何！？」
最近、Aの様子がおかしい。
リオとAがツーリングに行ってからしばらく
経った今日、久しぶりに顔を見せたと思えば、恐ろ
しく体調の悪そうな顔をしていた。
特に目の下の隈がひどく、頬はげっそり痩けている。
今日はリオに用事があって消防局に寄ったらしいが、
ヘロヘロと今にも倒れそうな風貌に皆ドギマギして
いた。
「お前なんか最近変だぞ？」
「そんなことないよ」
「いーや、今のお前の顔、最悪だぜ」
「どういうことそれ！！」
俺に噛み付くAを、横からアイナが止める。
「ガロの言うことも一理あるわよ。ちゃんと寝てる？」
「……えっと……」
「まあ寝てたらその隈はできないわよね…。ねえ、
今なんの仕事してるの？前のレストランはもう移転
しちゃったみたいだし」
「えっとね、今は、牛乳配達と、新聞配達と、
郵便配達と、それから……」
「……もういいわ」
いよいよなラインナップにそこにいた一同は
黙り込んだ。お前はドラマの主人公か。
Aは家族を亡くしていて、生活が苦しいという
ことも皆わかっている。それ故に今回ばかりは口を
出しづらい。
しかしあからさまに働きすぎだ。本人が体を壊しては
本末転倒もいいところだろう。
「配達員はお給料がいいんだよ。それに余った牛乳も
貰えるし、一石二鳥なの」
「んなの三石一鳥の間違いだろ」
「あはは、ガロがことわざ使ってる。あれ？もしか
してこれ夢？私本当は寝てるのかな」
「もうツッコむ気にもならねぇよ」
「……末期だなこれは」
そこへ現れたリオは、Aの顔を見て呆れた
ような表情を浮かべた。手には何やら温かい飲み
物が入っているらしいマグカップを持っていた。
リオはそのマグカップをAに差し出す。
「ほら、これを飲め。君のために淹れてきたんだ」
「わあありがとう」
礼を言いつつホヤホヤ顔でそれを受け取るA。
そこにいる一同は皆同じことを思っただろう。
最近、こいつらはやけに仲がいいな、と。
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ハナゴエ - 更新されてる、、！待ってました、ありがとうございます泣 (2020年4月5日 14時) (
レス) id: e0b4fda0b0 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - しじみごはんさん» 閲覧ありがとうございます！ひえ……すごく嬉しいです！これからも楽しく更新させていただこうと思っております！コメント感謝いたします…！ (2020年4月2日 14時) (レス) id: 3b7a7a1dee (このIDを非表示/違反報告)
しじみごはん(プロフ) - 前々からいつも見させてもらってます…！！！本当に、主人公ちゃんの女の子が好きという設定から、話の途中途中に入ってくるツッコミとか、表現の仕方とか全部どツボでめちゃくちゃ好きです！！！(唐突な告白)これからも応援しています！！！ (2020年4月1日 23時) (レス) id: a2f3698a22 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - 直角から失礼します。さん» 不定期更新で申し訳ないです……！閲覧ありがとう御座います！楽しんでください……！ (2020年3月28日 11時) (レス) id: 3b7a7a1dee (このIDを非表示/違反報告)
直角から失礼します。(プロフ) - 更新されてて嬉しかったです！！ありがとうございます！！ (2020年3月28日 4時) (レス) id: ab4027dd5b (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2019年10月15日 0時
