35. ページ37
錦戸side
無事にジャニーさんに認められ
社長室を後にした俺らは
解散してええって言われたから
それぞれ帰る準備してるんやけど
俺、あからさまな態度取ってしまったから
Aくんに、謝らなあかん
わかってんねんけど、
タイミングがわからんねん ‥
ほら、俺人見知りやし 、いっつも
話振ってもらう側やん ?
やから、その ‥
村「 おい、亮、何しとんねん 、早よ来いや! 」
そんな俺の気持ちを知ってか知らずか
村上くんから呼ばれた
錦「 ‥ なに〜 ? 」
村上くんのそばへ行ってみると
Aくんがいた
俺が来るなりグンッて下向いて
ああ、俺にビビってるんかな
って思ったら素直に口から
錦「 Aくん、こないだは色々とごめん。これから1年間、メンバーとしてよろしくな? 」
と、出て来た
当のAくんはと言うと
村上くんの服をギューって握り締めて
俯いとる
これで、口聞いてもらえへんかったら
俺もう無理や、心折れる
隣で村上くんは自分の子供見つめるみたいに
ものごっつ 優しい視線を送っとる
錦「 ‥ あ、の ‥ Aくん? 」
あかん、どうしたらええんや ‥
「 ‥ 許すもなにも、僕がみなさんに素顔を見せれたのはタレ目のお兄さんのおかげです。あのままだったら僕は、渋谷さんにも素顔を見せることはなかったと思います 」
俯いてるけど、淡々として言葉を
繋げていく 、しかも俺に感謝してるって
やられたわ ‥ なんで責めへんねん 。
錦「 ‥ ほんま、すまん。‥ ほんで、俺にも顔見せて? 」
ちょ、村上くんの服握りながらこっち来るから
服伸びてんで ? 笑
村「 A、亮の方行くのはええけど、俺の服離せや、笑 」
「 ‥ あ 」
少し天然なんかな 、このちっこい子
俺の前に来てフードを外したA
錦「 俺な 、錦戸亮っていうねん、タレ目のお兄さんやなくて、なんか別の呼び方してや 」
横「 A、どっくん って呼んだり。照れて喜ぶから、笑 」
横山くん、余計なこと言わんでや!
「 どっくん? 」
首傾げながらその可愛らしい声で呼ばれるのは
横山くんに呼ばれるのとまた違った
くすぐったさが 俺の心に広がった
(亮ちゃん、どないしたん?)
(僕わからん)
(えらい、にこにこさんですね〜、微笑ましい)
309人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:有栖 | 作成日時:2017年1月18日 0時