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24. ページ26

渋「 ヤス、ぐいぐい来すぎや 」


安「 あ、ごめん ‥ 」



明らかにシュンとするヤス?さん



横「 それで?候補に連れて来たってことは、すばるの心を射止める程の声やったって事か? 」


渋「 おん 、一瞬で惚れたわ 」




‥ フード越しにだけど

視線が突き刺さるのがわかる



僕、ここになんで連れてこられたんやろ

新メンバーってなんのことなん





渋「 A、昨日歌った曲、歌えるか? 」


「 ‥ 僕、帰りたい 」


渋「 なんでや?どないした?昨日みたいに、俺に聴かせてや。お前の声を。 」


「 ‥ はい。 」



渋谷さんの真剣な声を聴いたら

この人本気なんやって伝わって来た



昨日と同じように

大丈夫、大丈夫と心の中で繰り返し

深呼吸をした


♪ 〜 ‥ ‥

突き放せば 「なんで?」って顔で

さも裏切られたって顔ね

分からないかな、私たちまだ

何も始まってなんかない ♪





‥ シーン とした スタジオ内





「 ‥ あ、の 」


やらかした 、と思い

無意識に隣にいた唯一面識のある

渋谷さんの手を握った




丸「 ‥ なんや僕感動してしまいました ‥ 」


安「 僕もやぁ ‥ 」




‥ え ?



村「 お前、そんなちっこい身体でよくそんな声でるなぁ 」


渋「 せやろ、せやろ。俺が見つけて来た原石や 」


横「 なんで、すばるがドヤ顔してんねん。でも、俺も感動してもうたわ 」




大「 俺歓迎するで、この子なら 」ギュ



ただでさえ狭い視界が

誰かに抱き締められたことによって

真っ暗になった



その時一番触れて欲しくない所に

目を付けた人がいた




錦「 なあ、なんで自分フード被ってるん? 」




僕が黙っていると


パサッ ‥


急に視界が明るくなった


誰かにフード取られたんだと気付いたのは


息を呑む彼らの姿を目にした時 ‥





俺は咄嗟にフードを被り直し

スタジオを飛び出した



やってしまった ‥

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作者名:有栖 | 作成日時:2017年1月18日 0時

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