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23. ページ25

次の日



言っていた通り迎えに来た渋谷さん


僕の存在を見るなり




渋「 ‥ 行くで 」



とだけ言い腕を引かれ

店の前に止まっていた車に

押し込まれるようにして乗った




渋「 出して 」



運転手さん付きや!!



なんや、渋谷さんってお金持ちなん?




渋「 なんで雅也ん家に住んでるん? 」


「 僕、ホームレスやったんですよ。雅也さんが拾ってくれたんです。働くところも住むところも、全部与えてくれて、ほんまに感謝してるんです 」




何かを考えるみたいに

顎に手を添える渋谷さん




「 ところで ‥ どこ行くんですか? 」


渋「 メンバーんとこや 」





‥ それって 、答えになってへんやん





悶々と考えていると車が止まった




渋「 着いた、降りるで 」



そう言うとまた俺の腕を掴み

ずんずんと引っ張って歩く渋谷さん



渋「 にしても、お前腕細いなあ。俺も細い細い言われるけど、比べものにならんわ。ちゃんと食うてるか? 」



「 はあ、まあ。 」



‥ 沈黙


渋谷さんって、あんまり話すタイプやないんかな

気まずいわ ‥





渋谷さんは C と大きく書かれた

扉の前に立ち止まった



ガチャ



渋「 ‥ はよ 」



扉を開けた瞬間 ガヤガヤした声が聞こえてきた



?「 すばる、えらい遅かったなぁ?おはようさん 」



渋「 ‥ 新メンバー候補、連れて来た。っていうか、俺の中ではもう決まってるんやけど 」




渋谷さんが誰かと話してる間

下を向いて油断していたら

腕をグイッと引かれ前に出された




一瞬でシーンとなったスタジオ内





‥ っ、だから危ないって!



?「 わぁ!僕より小さいやん!! 」


?「 ほんまや!小さい! 」




ワラワラと近づいてくる声

俺は咄嗟にフードを押さえ下を向いた




安「 僕、安田章大っていいます〜。キミ身長なんぼなん?なんで、フード被ってるん〜? 」


「 ‥ 160 」




‥ なんやここ。

騒がしい 、帰りたい


雅也さんが 、恋しい ‥

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作者名:有栖 | 作成日時:2017年1月18日 0時

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