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次の日
言っていた通り迎えに来た渋谷さん
僕の存在を見るなり
渋「 ‥ 行くで 」
とだけ言い腕を引かれ
店の前に止まっていた車に
押し込まれるようにして乗った
渋「 出して 」
運転手さん付きや!!
なんや、渋谷さんってお金持ちなん?
渋「 なんで雅也ん家に住んでるん? 」
「 僕、ホームレスやったんですよ。雅也さんが拾ってくれたんです。働くところも住むところも、全部与えてくれて、ほんまに感謝してるんです 」
何かを考えるみたいに
顎に手を添える渋谷さん
「 ところで ‥ どこ行くんですか? 」
渋「 メンバーんとこや 」
‥ それって 、答えになってへんやん
悶々と考えていると車が止まった
渋「 着いた、降りるで 」
そう言うとまた俺の腕を掴み
ずんずんと引っ張って歩く渋谷さん
渋「 にしても、お前腕細いなあ。俺も細い細い言われるけど、比べものにならんわ。ちゃんと食うてるか? 」
「 はあ、まあ。 」
‥ 沈黙
渋谷さんって、あんまり話すタイプやないんかな
気まずいわ ‥
渋谷さんは C と大きく書かれた
扉の前に立ち止まった
ガチャ
渋「 ‥ はよ 」
扉を開けた瞬間 ガヤガヤした声が聞こえてきた
?「 すばる、えらい遅かったなぁ?おはようさん 」
渋「 ‥ 新メンバー候補、連れて来た。っていうか、俺の中ではもう決まってるんやけど 」
渋谷さんが誰かと話してる間
下を向いて油断していたら
腕をグイッと引かれ前に出された
一瞬でシーンとなったスタジオ内
‥ っ、だから危ないって!
?「 わぁ!僕より小さいやん!! 」
?「 ほんまや!小さい! 」
ワラワラと近づいてくる声
俺は咄嗟にフードを押さえ下を向いた
安「 僕、安田章大っていいます〜。キミ身長なんぼなん?なんで、フード被ってるん〜? 」
「 ‥ 160 」
‥ なんやここ。
騒がしい 、帰りたい
雅也さんが 、恋しい ‥
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作者名:有栖 | 作成日時:2017年1月18日 0時