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新吉side
駿佑「お待たせしましたー」
新吉「おう、飯食うか」
いつもどおり飯を食う
新吉「何か悩んでることでもあるのか？」
駿佑「え？」
新吉「最近元気ない気がして」
駿佑「…」
黙っちまった
新吉「何か悩みがあるなら聞くぞ」
駿佑「大丈夫ですよ」
無理して笑ってる
新吉「駿佑…」
駿佑「僕…ほんまに大丈夫なんで」
新吉「嘘つくなよ」
駿佑「…」
新吉「本当は何かあるんだよな？」
駿佑「言ってしまったら…新吉さんに申し訳なくて…」
新吉「そこは気にしなくていいから」
駿佑「僕…今でも思い出すんです…あの人たちのこと」
新吉「黒影組のことか？」
そう聞いたら頷いた
新吉「わかってるのか？あいつらは江戸を脅かした奴らだぞ」
駿佑「分かってます…教えてもらってたので」
新吉「だったら」
駿佑「確かに…僕の両親は黒影組の3人に殺された…と言ってもいいと思います…やけど…それがなかったら…僕…とっくに死んでたと思います…」
新吉「…」
駿佑「それに…暴力を受けて閉じ込められてたせいで…全てが怖かった僕を…外に出れるようにしてくれたりもしました…」
新吉「駿佑…」
駿佑「例え…悪人やって周りが言ってても…僕にとっては…命の恩人なんです…」
駿佑の目から涙がこぼれる
駿佑「こんな事思ったら…お世話になった…新吉さん達に申し訳なくて…」
こんなに1人で抱え込ませてたんだな
ポン
新吉「ごめんな…駿佑…気づいてやれなくて」
駿佑「グス……」
新吉「そうだよな…」
駿佑はわがままを言わないんじゃなくて
言えなかったんだな
新吉「駿佑…時間がかかってでも…黒影組を探すよ…また会えるように」
こんなに望んでるんだ…
探してやらないと
徳俵「新吉、どうしたんだ？」
安兵衛「そうですよ」
新吉「頼みがあるんだ」
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作者名：シオリ
| 作成日時：2022年11月27日 16時
