過ぎ去った過去 (ページ12)

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大野side

面倒なやつだな

弟って

潤「大毅って？」

智「タツの弟、あの日の重岡家の養子になったみたい…でも今は大倉の性を使ってるみたいだけど」

翔「その弟が、記憶を戻すのを妨害してるってことか」

亮「なるほどなぁ」

智「まぁでも…ちょっとは過去が気になってるみたいだから…思い出したくなるように誘導しよう」

翔「じゃあ…これを送るよ」

大倉side

忠「なぁ大毅」

大毅「ん？」

忠「色々ありがとうな…」

大毅「どうしたん？急に」

忠「子供の時の記憶はなくしたけど…ここに来た時のことは…覚えてる」

大毅「…やから今名字戻してるんやろ…」

忠「そんな顔せんとってや…」

余計なこと言うたかな

忠「なにがあっても…俺は大毅の兄貴やから」

大毅「と…当然やんか！」

忠「大毅…もしかしてさ…俺の過去知ってるん？」

大毅「え…？」

忠「なんかあの時見た写真がすごい気になって…」

大毅「…」

大毅が黙った

忠「そんな…嫌な過去…？」

大毅「さすがに…俺からは言えへん」

忠「そっか…」

あんまり良くない過去ってことぐらい

わかってるよ…

大毅「ごめん…俺…正直言うとあんまり思い出して欲しくない」

心配してくれてるんやな

忠「まぁ俺がここに来た時って結構ひどかったもんな」

なんでかわからんけど

怖かった

今は平気やけど

閉所、暗所恐怖症やったし

大毅「じゃあ…いつかほんまに知りたいって思ったら…言って？」

忠「わかった」

大毅なりに

俺に気遣ってくれたんやな