１.子猫 ページ1
剣持視点
うつぶせに寝転がって漫画を読む少年を見つめる。
彼は今、巨人が進撃する漫画を読んでいるようだ。
ぱたぱたと宙を泳ぐ足。
ページをめくると同時に、
きらりきらりと輝く黒髪。
かわいらしい印象ではある。
僕は、ちゃぶ台の上に頬杖をついた。
「なに見てんのさ、刀也くん。」
僕の視線に気づいたのか、顔をあげるAさん。
長いまつげに縁どられた、
色素のない瞳が僕の顔を映した。
ただの少年、それも無邪気な幼い少年にしか見えない。
「いえ、何でもありませんよ。
幼いなぁ、と思っていました。」
素直な感想を述べると
Aさんは顔を顰める。
「うぇ。ロリコンきもぉ。」
心外である。
「Aさんのことをロリと認識しているわけじゃありませんよ。
ただ単に邪気が無いといいますか、威圧感がないといいますか。
若々しーー」
「饒舌になるところがガチっぽくてヤなんだが…」
聞きたくねぇよ、とでも言うように弁解を遮られた。
本当にそういうやつじゃないのに…
「で？
なんか聞きたいことがあるんじゃないの？」
見透かしたように瞳を覗き込まれる。
図星である。
Aさんが神様になって１週間、
僕たちが出会って２週間が経過した。
正直に言って、Aさんは本当に何も変わっていない。
変わらないことに違和感を覚えた。
そんな彼のことが気になってしまって、
部活終わりに伏見宅に来てしまったわけである。
見透かされていることにきまずさを感じて、誤魔化すように言う。
「さっきまで子猫みたいにごろごろしてたのに
なんでそんな急に近いんですか…」
本心ではある。
距離感どうなってんだよ。
この前、ガクさんには子犬みたいって言われたんだけどｗ
と、けらけら笑うAさん。
どうでもいいだろそこは。
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まつくぐり(プロフ) - hikaさん» コメントありがとうございます。応援を糧に、無理せず更新頑張ります！ (2023年4月10日 17時) (
レス) id: de127923cd (このIDを非表示/違反報告)
hika(プロフ) - コメント失礼します…!!私は1番か、2番がいいです！けどやっぱり大事なのは主様なので、無理はしないで下さいね!!これからも頑張って下さい✨ (2023年4月10日 13時) (レス) @page38 id: 41773f4ad4 (このIDを非表示/違反報告)
まつくぐり(プロフ) - ものさん» コメントありがとうございます！ (2023年4月9日 22時) (レス) id: 2357e3fc93 (このIDを非表示/違反報告)
まつくぐり(プロフ) - 寝る子は育たなかった（ねるか）さん» 素敵なコメントありがとうございます。更新頑張ります！ (2023年4月9日 22時) (レス) id: 2357e3fc93 (このIDを非表示/違反報告)
まつくぐり(プロフ) - 美也さん» コメントありがとうございます！お言葉とお気遣い、本当に嬉しいです。更新頑張ります。 (2023年4月9日 22時) (レス) id: 2357e3fc93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まつくぐり | 作成日時：2023年1月19日 21時
