読み切り、横尾さん

やっちゃった2 ページ37

２人で特典DVDを見ていたんだけど。

相変わらず太輔は

「ほら、ここ健永と見つめ合ってる」

とか

「宮田の肩に触れてる」

とかうるさい。太輔もしかして「嫉妬しない」の意味分かってない？!まぁでもプンスカ言いながらも楽しそうにしてるからいいか。

コーヒーを飲みながらそんな風に思っていたら、俺の腰に回した手に力が籠もった。

「太輔？」

太輔の顔を見ると眉間に深い皺がよっていて。

「……なの？」

「え？」

絞り出すような声が聞き取れない。

「なんで、こんなに嬉しそうなの？？？」

頬をプクッと膨らませる姿が可愛すぎますけど？

「え、いや、だって、彼女いる設定だったし。中々こんな機会ないじゃん。だから・・・」

「浮気だ！」

「あへ？？」

太輔の言葉に驚きすぎて間抜けな声がでる。

「恋人がいるのに、あーんしてもらったり」

うわぁって両手で顔を覆って・・え、泣いてるの？？

「太輔だって、ドラマでキスシーンとかあるじゃん。ほら仕事だよ。」

って言ったんだけど・・・・

「こんなに、楽しそうでさ。メイキングじゃん、ノリノリじゃん!!!ひどい!!!!」

って 焦

「ごめん、太輔」

そう言って太輔を抱きしめる。素直に胸の中に収まってくるたけど、あれ本当に泣いてる。胸の辺りが冷たい。。

「俺が好きなのは太輔だけだよ？？」

「本当？」
ガバッと身体を起こして濡れた瞳で見つめてくる。

「うん、本当。」

「エヘヘ」

って笑って頭を俺の肩に預けてくる。

「これ、やりたかったんだ〜」

ってふんわり笑う。

「なんで？？」

って覗き込んだら

素早くキスされた！

「ちゅ、ちょっ……」

「フフフ。だって、キスしやすいポジションなんだもん」

って。その後は深い深い口付けをされたのでした。

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