ノスタルジア 3 (ページ16)

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mm「じゃ、じゃあ2人は‥‥」

そう言いかけ、ラウールは小さく首を横に振った

ru「振られちゃった。キスは僕が強引にしただけで同意の上じゃないよ。」

mm「えっ‥‥？」

ru「この前の、アレ。実は学校帰りに店寄って、勢いで告白しちゃった後でさ。
あの時はダテさんの気持ち考えずに僕の一方的な感情をぶつけちゃって、逃げるように帰ったんだけど

やっぱモヤモヤしちゃって帰るに帰れなくて、ウダウダしてたら夜になったから、お店が落ち着いた頃に謝りに行こうって決めて‥‥でも‥‥」

ラウールの顔が苦しそうに歪んだ

あの場には俺も居たし、他には舘さんとしょっぴーも来てたな

(もしかして‥‥)

ラウールをこんな顔にさせてしまう原因は‥‥

点と点が線で繋がった

ru「ダテさんがしょっぴーと楽しそうにしてる姿が窓から見えて、入りづらくなっちゃって‥‥

2人の表情がさ、悔しいぐらい楽しそうで
羨ましくて悔しくて苦しくて悲しくて‥‥

あーあ、ヤダね？未練タラタラだよ僕。今週末からバイト再開だってのに、ちゃんと出来るか心配」

ラウールの力の無い笑い声になんて声を掛けてやればいいのか分からない

俺はしょっぴーが舘さんの事好きなのを知ってるし、なんなら応援するとか言ってたし

以前、舘さんがしょっぴーを追いかけて行った姿見て、舘さんもしょっぴーの事‥‥ってちょっと期待に胸が膨らんだりもしたよ

でも今回ばかりはきっついな

ラウールがまさか舘さんの事好きになってたなんて

俺と居る時はよく喋るしよく笑うラウールだけど、あまり接点の無い連中の前だと途端に黙りになってしまう程のコミュ障だから、康二くんやふっかさん以外の大人であんなにもラウールが懐く人初めてだった

だから舘さんと知り合って日は浅いけど、あんなにも楽しそうにしてるラウールを見れば、信用出来る人なんだろうって思う

だけど‥‥

mm「なんだか、上手くいかねぇな？お前も俺も‥‥」

ラウールの肩をポンと叩けば、こっちを振り返ったラウールが少し困ったように眉を少し下げて笑って見せた

俺もたぶん、ラウールと似たような顔して笑ってんだろうな