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佐久間が店を出た後、俺はすぐに阿部にメッセージを送った






すぐに返事は返ってこないだろうと思っていたけど

俺のメッセージにすぐに既読の文字がついた




続けて文字を打ち込む俺




『佐久間、凄く苦しそうだった。あんな佐久間初めて見たよ。』




送信してまたすぐに既読はついたけど、返信はなくて









その後、阿部から連絡が来たのは、店がクローズする間際だった



















dt「はい、どうぞ」



ab「ごめん、なんか‥‥。巻き込んじゃって」



dt「こうゆうの慣れてるよ。阿部も知ってるでしょ?」



そう返すと、佐久間と似たような表情で口端だけを動かして、笑ったつもりの阿部に、俺もなんとなく釣られて笑を返した





阿部からの連絡は店仕舞いをしようかと思った矢先の出来事


『お腹すいたかも』なんて俺ぐらいしか気づかないようなメッセージを返してくるから


やっぱり佐久間同様に阿部もかなり参ってるのかなって思って『何か作ろうか?』って返して、1時間後に阿部はやってきた


日中やって来た佐久間とよく似た顔で










dt「とりあえず食べたら?」


心労が祟ると食べなくなる阿部の悪いクセは見事に体に出ていて、元々細い体が、さらにやせ細っていて見るに耐えられなかった


俺は小さめに作ったオムライスを阿部の前に差し出す



ab「ありがと」


スプーンを持って、ひとくち口に運ぶと、阿部は少し目を細めて笑った


ab「おいしい‥‥」


dt「それは良かった。翔太お気に入りのオムライスだから自信はあったけどね」


冗談混じりでそう言うと、阿部は少し声を出して笑ってくれたから、俺も少し緊張の糸が緩んだ


ab「佐久間は?これ食べた?」


dt「いや、佐久間は新作のデザート」


ab「えーいいなぁ、俺もデザート食べて見たかった」


dt「なら2人で来れば?佐久間はオムライスまだ食べた事ないから、2人で食べて無いもの食べに来ればいい」


そう言えば途端に表情が暗くなる阿部


こうなる事分かってて吹っかけたけど、なんでこうも2人して‥‥



dt「ちゃんと話したの?」


そう聞けば小さく首を横に振る阿部


dt「どうせお前が一方的に距離を置いてるんだろ?
佐久間はちゃんと向き合って言葉にしないと伝わらないタイプなの、お前が1番分かってんじゃん」




色々と思うとこはあると思う



阿部はなかなかそれを口に出せなくて



しばらく沈黙が続いた

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作者名:shiro | 作成日時:2022年4月29日 18時

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