_ ページ12
nb「本当は俺も好きで、涼太に言われてすげぇ嬉しかった。
あの頃さ、佐久間と阿部が特定の男子から、からかわれてただろ?いつも庇ってやってたけど、あれだって自分が同性を恋愛対象にしてる事を正当化したかったからで‥‥
でもさ、いざ自分が当事者になったら、急に怖くなった。世間はさ、何処まで俺らを受け入れてくれるんだろうとか、もっと風当たりが強くなるのかもとか‥‥
なにより、俺がそうゆう柵から涼太を守れるのかなって
そう思ったら怖くなって、自信無くなって、涼太から逃げた」
涼太は今どんな思いでこの話を聞いてるんだろう
反応が怖くて涼太の顔なんて見れないけど、何も言ってこないって事は少なからず俺の話を真剣に聞いてくれてると捉えて良いと思う
ひとつ、深呼吸して再び口を開いた
nb「後悔したよ。あの時、ちゃんと返事を返してたら俺の隣にはずっと涼太がいてくれたのかなって‥‥
そんな未来があったんじゃないかって想像ばかりしてた。
馬鹿みたいだろ?自分から逃げたくせに‥‥」
言ってて虚しくなる
誰も好きにならないと言った涼太に、それでも僅かな望みに縋ろうとしてる
dt「ふっかが言ってたんだ‥‥」
すると涼太がポツリポツリと話し始めた
dt「ふっかは俺が翔太の事好きだって事、結構前から見抜いてて、色々相談にのってもらってた。
卒業式の日に告白するって決めたのも、ふっかが後押ししてくれたからでさ‥‥
ふっかは『絶対上手くいくって!翔太も舘さんの事好きだって』って何度も励ましてくれた。だから俺もその気になってたんだ
でも結果はダメで
しばらく自暴自棄になってた‥‥
でも翔太の今の話聞いてさ、ふっかの事見くびってたわ。
まぁ、今更だけど‥‥」
最後の涼太の言葉に胸が締め付けられた
全てをまだ『過去』にしたくなかった
まだ望みはある、そう自分に言い聞かせて咄嗟に俯く涼太の手を取った
もう二度と同じ過ちを繰り返したくないから‥‥
1146人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:shiro | 作成日時:2022年4月29日 18時