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dt「翔太、何するか決まった？」
涼太は下げた食器を洗浄機のある厨房へ運ぶ途中で俺に声をかけてきた
額にうっすら汗をかいてて、そんな忙しい状態なのにも関わらず俺の事気にして声かけてくれる
嬉しいんだけど、申し訳なくて
nb「まだ、平気」
流石に遠慮してしまう
dt「決まったら声かけて」
ニコリと笑いかけて厨房の中へと消えていった涼太の背中を見送って小さくため息をついた
忙しくても困ってても平気な態度をとる涼太は昔と変わらず、何でも1人で解決しようとするんだ
人に頼る事ができないって昔、涼太がそんな事を言って、少しだけ気持ちに距離があって落ち込んだな
俺なんかより全然涼太のが器用だし、なんでもそつ無くこなしてしまうから
確かに俺なんかの手じゃ必要ないかもしれないけど…
涼太に必要とされたい
頼られたい
nb「涼太！」
俺は思い立って厨房にいる涼太に声をかけた
dt「翔太！？ど、どうしたの？」
nb「手伝う。食器ぐらいなら洗えるし」
厨房に乗り込めば、丁度さっき下げた食器類を洗おうとしている涼太の姿があった
俺は羽織っていたジャケットを脱ぎ涼太の隣に立つと持っていたスポンジを奪い取った
涼太は俺の予想外の行動に驚きすぎてポカンと口を開けて俺を見ている
nb「ほらっ！何突っ立ってんだよ！まだオーダーあるんじゃねーの？」
俺のその言葉に我に返った涼太は後ろを振り返り火にかけたままの小鍋を手に取った
dt「翔太、ごめん…。任せていい？」
眉毛を八の字にして苦笑いをする涼太
あんまカッコ悪いとこ人に見せたくないんだろ？
わかってるよ…
でも、そんなお前に頼られて俺はニヤケが止まんないけどな
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作者名：shiro | 作成日時：2022年1月9日 1時
