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nb「そういや、肝心の康二はどうしたんだよ？」
fk「ああ、康二なら休み。兄貴の結婚式なんだって」
nb「へーじゃあ、実家帰ってんだ」
fk「そ、あいつ実家が関西だからさ、ゆっくりして来いって事で、5日間の有休とらせちゃいました！」
mm「なっ！？そんな…
じゃあ、次の予約まで会えないじゃん！！」
fk「あぁ、まぁ…、そうなるな」
mm「最悪だ…」
めめはショックを隠せないのか頭を抱えたままテーブルに突っ伏した
店に押しかけたバチが当たったな…
ru「じゃあ、めめが康二くんの実家押しかけちゃう？」
2人分の料理をトレイに乗せてホールへ出てきたラウールがとんでもない秘策を言い出した
fk「いやいやいや！！それは流石にやめとけ、めめ。
嫌われるぞ？」
ru「えー！？良い考えだと思ったのにぃ…」
俺ら以外誰も居なくなった店内の端っこにあたるテーブル席に料理を並べだしたラウール
少し拗ねた様子で唇を尖らせそう言った
mm「俺もちょっと行きたかった…けど、嫌われたくないんでやめときます」
(行きたかったんだ…)
若さ故の有り余る行動力に若干引いたアラサーの俺
そんな考えすら思い浮かばないだろうなって思って、年取ったなぁって実感する
dt「目黒、相手に想いを伝えるばかりじゃなくて、相手を思いやるのが大事だよ？
恋は駆け引きなんてよく言うけど、俺は如何に自分が相手を大切に想ってるかが重要だと思うな」
fk「舘さんかっけぇ…」
そう言うふっかは尊敬の眼差しで涼太を見つめるんだけど
その口端にはソースが付いたままの間抜けな顔なんだよね…
まぁ、こういうキメきれない感じがふっからしいなって思う
dt「だってそうじゃない？一方的に気持ちをぶつけるのも、駆け引きをしてみたりするのも、考えてみたら独り善がりな気がする。」
たしかに、涼太の言う事は一理あると思うけど
そんな事言うって事は、10年前の俺への告白を
涼太は後悔してるのかな…
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作者名：shiro | 作成日時：2022年1月9日 1時
