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めめもめめだけど、ラウールもラウールだ
あんなに康二に口止めされてたのに、なんでだよ…
mm「OK、分かった」
めめがにこりと微笑んだ
こういう顔すると、それなりに高校生っぽく見えるんだな
ru「あ、でも来ない日もあるからね！そういう日は店でカットの練習してるってふっかさんから聞いた」
mm「分かった、ありがとう」
めめの機嫌が治った事に満足したのか、ラウールは満面の笑で『ごゆっくりどうぞー』と言って再び業務に戻った
dt「何か食べてきますか？」
それと入れ替わるように、今度は涼太がカウンター越しにやって来た
仕事が一息ついたのだろう
mm「あ、さっきは失礼しました」
dt「いえ、ラウールのクラスメイトでモデルをやってるって聞いてますよ」
mm「まだ、そこまで有名じゃないですけど…一応」
なんだろう、俺と涼太で態度違わねぇか？
mm「あっ、そうだ。俺メシまだなんでここのオススメってなんですか？」
dt「そうだなぁ…」
涼太は少し上を向いて考えるような仕草をする
nb「オムライス！
ここのオムライス、卵がふわとろで絶品なんだ」
mm「へぇー…じゃあ、それにします」
nb「りょ、涼太！俺もオムライス」
厨房の中へ戻ろうとする涼太にそう声を掛ければ
『かしこまりました』とにこりと微笑んでくれた
その反応に少しホッとした
それから10分ぐらい待ってると、オムライスの乗った皿を2つ持って涼太がやって来た
「お待たせしました」
カウンター越しに腕を伸ばして俺たちの前へそっと置かれたオムライスは焦げ目のない艶々した半熟の卵が乗っかって、その周りを囲むようにデミグラスソースがかかっていた
nb「涼太、これ俺が食べたのと違う」
俺が食べたオムライスはちゃんと卵がライスにくるまった状態で、自家製のケチャップソースだった
dt「試作段階なんだけど、感想聞かせて欲しくて」
そういう事ならと、試作品のオムライスを1口頬張る
nb「うわっ！」
前に食べたオムライスとはまた全部違うテイストのオムライスだった
卵は半熟でトロトロだし、中のライスはケチャップライスじゃなくてバターライスだからデミグラスソースと絡めると丁度良い
mm「めちゃめちゃ美味いっすね！」
口いっぱいにしてモゴモゴしながらも目を輝かせてるめめの反応を見るとやっぱ高校生なんだなって思った
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作者名：shiro | 作成日時：2022年1月9日 1時
