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なのに、だっ！
dt「そっか、良かった
ラウールはカフェオレにしたから」
俺のテンションはこの後に続く言葉によって一気に急降下することになる
dt「ラウールも早くブラックの美味しさがわかると良いね？」
幸せそうな顔してマグカップに口を近づけふーふーと息を吹きかけてるラウールが涼太の言葉に反応して頬を膨らませた
もうその時点でモヤモヤしだしていた俺
ru「どうせお子様ですよ！
でも俺、ダテさんの淹れるカフェオレ好きなんで、ブラックの美味さ知らなくても全然平気！」
無邪気にそう返された涼太の顔が、一瞬面食らったように驚いて、その後すぐにそれはそれは聖母のように穏やかな微笑みをラウールに向けていた
片や俺は2人のやり取りを見て般若の如く酷い顔をしていただろう
相手は高校生だというのに…
涼太と仲良さげなラウールに嫉妬心バチバチな俺は
nb「おかわり」
半分ぐらいになった所でコーヒーを一気に飲み干して、空になったカップを涼太の前に突き出した
もう既に腹は充分満たされてたんだけどさ、ラウールが涼太に特別扱いされてるのも、涼太がラウールのためにカフェオレを作ってあげたのも、すげぇムカついて
なんか知んないけど妙な対抗心みたいなのが生まれちゃって、そんな事を言い出してしまった
涼太は昔の俺を知ってる分、その発言に驚いていた
俺を心配する声もあったけど、俺の嫉妬心に火をつけるようにラウールが小さく『うまぁ』って呟いたのを俺は聞き逃さなかった
いや別に、ラウールが俺を挑発して言ったんじゃないと思いたい
純粋に涼太が淹れるカフェオレが美味いんだろう
俺もちょっと飲んでみたいなって気持ちもあったのは本当なんだけど…
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作者名：shiro | 作成日時：2022年1月9日 1時
