ノスタルジア 2 (ページ11)

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nb「おかわり」

俺の前にコーヒーカップを突き出して翔太が言った

なんか急に不機嫌になった気がするんだけど…

nb「俺もラウールと同じのがいい」

dt「えっ！？お昼前にそんなに飲んで平気？」

nb「平気」

翔太がなんで急に不機嫌になったのかは分からないけど、むすっとしてる時は普段以上に頑固だ

色々疑問は残るけど、翔太の言う通りにしてカップを受け取り厨房へと一旦戻った

dt「どうぞ、無理に全部飲まなくていいからね？」

昔から少食だった翔太が飲み物のおかわりなんて有り得ない

なんの気の迷いか知らないけど、事前にそんな事を言ってみたら翔太の眉間にシワが1つ出来た

nb「全部飲む」

眉間にシワを寄せ、むすっとした顔はそのままにポツリとそう言うと無言でカフェオレを飲み始めた

地雷を踏んでしまったようだ

ru「ダテさん、僕外の掃除してきます！」

開店10分前には決まって店の外を掃き掃除するのが決まりになっていて、ラウールがいる時はいつもラウールが担当してくれる

dt「うん、お願い」

そう言うとホウキとチリトリを手にしたラウールがニカッと笑って外へと出ていった

dt「翔太、俺中行っちゃうけど、ゆっくりしてって」

nb「えっ！？…あ、そっかオープン時間か…」

dt「全然気にしないで、何もお構い出来ないけど」

マグカップを見つめる翔太にそう言って厨房の中へと戻ろうとした時だった

nb「涼太っ！！」

急に翔太に呼び止められて、おもわず勢いよく振り返ってしまった

nb「あっ…あのさっ。この前、電話ありがとう…」

dt「ううん、こっちこそ届けに行けなくてごめんね？
わざわざ来てくれてありがとう」

nb「そんなの…俺が…きたくて…」

1度は俺に向かって話してたのに、また俯きゴニョゴニョと歯切れの悪い言い方で何か言ってて

うまく聞き取れないでいたら

nb「お、オムライスがまた食べたくなったから、丁度良かった。」

dt「そう、なんだ…」

nb「そう！
それよりさ、店の電話で掛けてくるからマジでビビったわ。」

dt「ああ、ごめん。スマホが手元に無くて…」

nb「スマホ手元に無くてよく俺の携帯に連絡できたよなぁ」

dt「まぁ、翔太の番号は暗記済みだし…」

って言った瞬間ハッとした

nb「えっ…、それどうゆう意味…？」

前のめりになる翔太

しっかり聞き取れていたんだ…