ノスタルジア (ページ45)

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帰り道ページ45

kj「いやぁーめっちゃ楽しかったなぁ！
しょっぴーやふっかさんらのノリって昔っからあんなんだったんですか？」

nb「ああ、あんな感じ…。いや、今のがちょっと拍車掛かってんな…」

kj「あははっ！久しぶりの再会が嬉しかったんとちゃいます？ふっかさんの暴れぶり、うちのスタッフが見たら引くレベルやわ！」

康二は俺が今まで出会ってきた人間には居ないタイプだ

俺って自分で言っちゃうけど人見知りだし無愛想なんだよね

あの佐久間でさえ知り合って１ヶ月ぐらいはよそよそしい態度だったのに

だから数回会っただけの康二と自然な会話が出来てる事が俺自身不思議でしかたなかった

俺と康二は最寄り駅も同じで、駅の改札を出ると近くのコンビニに寄りたいと康二が言い出し、なんとなく俺もそれに付き合う事にした

kj「しょっぴー、これからうちで飲み直しませんか？」

ビールやチューハイの缶を片手にそう聞いてきた康二

nb「いや、やめとくわ。明日仕事だし…
ぶっちゃけ飲み足りないんだけどさぁ」

涼太の店でビールを2杯とライムサワーを1杯

まあ、ほろ酔い程度にはなれたけど

あまり強くない俺でも少し物足りなさを感じてはいたけど、流石に次の日休みでもない限り、無茶はできないなって…

nb「俺は水とグミでも買って帰るよ…」

飲料コーナーの冷蔵庫からミネラルウォーターを1本手にとった時、康二が急に慌てた様子で俺の腕を掴んだ

kj「しょっぴー…、ホンマに悪いねんけど今すぐ店出ましょ」

nb「えっ？何でだよ…」

状況を把握出来ない俺を無視して、俺が持っていたミネラルウォーターのペットボトルを棚に勝手に戻し

自分もチューハイを棚に戻す康二

そして俺は康二に腕を掴まれ、引っ張られるまま店の出入口まで連れて来られたタイミングで

ある人物に声をかけられ、康二の足がピタリと止まった

「康二くん？」

聴いた事もない声の主に呼び止められた康二の顔は動揺していた

nb「康二、呼んでるよ？」

背中越しに聞こえた康二を呼ぶ声

少し低い、でもクリアに良く通る綺麗な声だと思った

だけどなかなか声の主の方へ振り向こうとしない康二の代わりに、声のする方へ俺が振り向いてみた