ノスタルジア (ページ20)

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side:fk ページ20

康二め、相変わらず俺を店長扱いしてくれ無さすぎ

こんなやり取りは今に始まった訳じゃないから、挨拶交わすみたいに康二にはこんな調子で弄られてて、もう慣れてしまったんだけどね

nb「くっ…あははははっ！」

翔太が耐えられず声を上げて笑いだした

kj「あれ？翔太さん、そんなにウケました？」

fk「いや、こいつ元々ゲラなんだよ
笑いのツボが浅いから、大抵の事で爆笑するんだって」

nb「や、なんか思い出しちゃって」

翔太がまだ笑いが収まらない様子のまま話し出した

nb「いっつもさ、似たような事佐久間に言われて弄られてたじゃん
懐かしいなあって…」

笑いすぎて涙が出たのか目の端を指で拭う翔太

そう言えばそんな事やってたなぁって、俺も思い出して懐かしむ

nb「みんな、今何やってんのかな…」

翔太のそう言った後の顔が一瞬だけど哀しそうに見えた

みんなと会わなくなって、1番複雑なのは翔太だもんな

あんな別れ方したままじゃ、気軽に連絡取ろうなんて気にもならないよな

それに、連絡したとしてもみんなの返ってくる反応がどんなものなのか…

怖いよな…

kj「ありがとうございましたー！またよろしくお願いしますね翔太さん！」

襟足をスッキリと刈り上げ、少し明るめにカラーリングしたら元々イケメンだった翔太は更に3割増ぐらいイケメンになった

店長になった俺、すげぇだろ！

nb「ふっか」

会計を済ませてる間、俺はカウンター横で翔太のお見送りをするため立っていると

財布をしまいながら翔太が声をかけてきた

nb「今度、飯でも食いに行こうよ。今日来る前にオムライスの美味いカフェ見つけたんだ」

fk「おぉ！行こうぜ！！また連絡してよ、近いうちに絶対な！」

そう言うと、翔太は嬉しそうにハニカミながら『ありがとう』って言って店を出た

うーわぁー

変わってねぇなぁ

何あのデレの破壊力

普段塩対応なだけに、ごく稀にでる超絶甘々翔太くんを10年振りに見たらやっぱ威力が半端なかったわ

うん、もうこうなったら深澤店長、翔太のために人肌脱ぐか！！