ノスタルジア (ページ14)

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fk「先月オープンしたばかりでさ
で、今日は遅めのdeuxスタッフ集めて懇談会ってわけ」

そう言って再び酒類の入った袋を掲げて見せた

nb「そっか、なら早く行かなくて平気か？
スタッフのみんな待ってるんじゃ…」

fk「あぁ！！そうだ、わりぃ引き止めて
あ、ちなみにうち予約制なんだけど時間空いてれば飛び込みも出来るから事前に連絡頂戴」

そう言うとふっかは『番号変わってないから』と付け足す

ふっかから貰った名刺を見つめふと考えた

そういや、もう2ヶ月以上美容院に行ってない

中途半端に伸びた髪を適当にワックスでまとめているだけのいい加減なヘアセットでは、そろそろ誤魔化せないとこまできていた

nb「ふっか！明日は？空きある？」

そう聞くと、ふっかは考えるように天を仰いだ

fk「14時半なら空いてるはず」

nb「じゃあ、その時間に予約入れて」

そう言うとふっかはニカッと笑って『ありがとうございます』と急に店長深澤をだしてきた

そして俺とふっかは俺のマンション前で別れた

ふっかの後ろ姿を眺めていたら、不思議と気持ちが高揚した

ずっと足踏み状態だったこの10年間の俺の時間が、やっと動き出した

そんな感じがして、久し振りに明日が楽しみだなんて思っている俺がいた