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ab「ねぇねぇ、卒業式の後どうする？」
sk「俺いつものカラオケ店でいいよー！」
そこへ見た目も中身も正反対な凸凹コンビもやって来た
長身で品の良さそうな雰囲気が育ちの良さを物語ってる阿部亮平と
卒業式くらいは髪を黒くしてきなさいと先生にドヤされ仕方なく黒髪にしてきたけど、普段は金髪で常に忙しなく動いているちっこい人、佐久間大介
この2人は高校入ってからの友達
こいつらもまた、何の因果か分からないが、高校3年間同じクラスだった
fk「いつものカラオケ店に17時、現地集合な！」
nb「おい勝手に決めんなって」
毎度のことだから本気で怒りはしないけど、高校生活最後の日くらいキチンとやって欲しかったとか思った
ab「あれ、そういや舘様は？」
iw「そういやさっき後輩の女子に声掛けられてたな…」
照の言葉に胸がざわついた
阿部が言う『舘様』とは宮舘涼太のこと
彼もまたイツメンの1人
涼太は品行方正を絵に描いたような人間だ
高校生らしからぬ、物腰の柔らかい物言いやレディファーストを地でやるような男で
そんな涼太の品のよさ、高貴な雰囲気が相まって、いつしか『舘様』と呼ばれるようになった
ちなみに涼太、佐久間、阿部は中学からの友達で…
それから、これは余談なんだけど…
俺と涼太は幼馴染だったりする
ここまで説明すれば分かると思うけど、高校で俺と涼太は再会して
お互いの友達も含めつるむ様になって今に至る訳だ
fk「告白かな！」
ふっかがそう言い出して俺の喉がギュッしまるような感覚がした
fk「ちなみに俺は既にブレザーのボタンというボタンは女の子たちに盗られちゃったけどねー！」
そう言ってふっかはデローンとなったブレザーを見せつけるように両手を広げてドヤ顔をした
そう、あんまり認めたくないけど、実はふっかが1番モテるんだよ
面倒見いいし、ノリも良いから話しやすい
そんで何やかんやでメチャクチャ優しい奴だからモテるのは当然といったら当然なのかも
ただこうやってドヤられるのが癪に触るんだよ
sk「案外涼太も後輩の子に人気なんだよねー」
そうなんだよ…
アイツあの性格であの外見
女子なら親切にされたら勘違いしてしまう
モテたいとかそういう下心があってじゃないからタチが悪い
(分かってんだけどなぁ…)
そもそも俺なんて、そんな土俵に立つ資格すらもってないくせに
しっかり腹は立つんだよなぁ…
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作者名：shiro | 作成日時：2021年9月16日 22時
