ノスタルジア 《番外編》 ページ38
side:nb
暦では季節は春らしいけど
先週遅い積雪によって道の端や建物の影になってる場所には若干雪が残っている
2月ももう終わろうとしているこの日、涼太が珍しい格好をしていた
dt「ねぇ、変じゃない?保護者らしく見える?」
nb「おーおー、見える見える。俺が見立てたスーツなんだから間違いねぇよ」
ライトグレーのスリーピースのスーツ。ワイシャツはダークグレーに光沢のあるシルバーグレーのネクタイをチョイスした
まんま俺の趣味なんだけど、俺の恋人めちゃくちゃ似合い過ぎて直視できねぇ
dt「本当に言ってる?」
nb「本当だって!まあ、ちょっとゴツめのアクセ付けたらホストっぽく見えなくもないけど‥‥」
そう言ってしまった事を瞬時に後悔した
むすーっとした不満顔でこちらを見ていた涼太が突然、くるりと方向転換したかと思ったら
dt「やっぱ自分ので行く!」
nb「やめろやめろ!あんな時代遅れの礼服着てく保護者が何処にいんだよ!
大丈夫、お前が1番若くて格好いい保護者に見えるって!」
dt「いや実際若いから‥‥」
nb「まぁまぁ、ほら急がねぇと、学校でお前の息子が待ってるぞ!」
そう言って、背中をぽんと押して玄関へと促す
dt「ごめん、じゃあ行ってきます!」
今日のために入念にワックスで磨いたキャメルの革靴に足を入れるとまた振り返りそう言った
dt「あ、まって」
手を振って送り出そうと右手を挙げかけた時、ちゅっと啄むようなキスが返ってきた
dt「じゃ、今度こそ、行ってきます」
突然すぎてキョトンとしたままの俺にそう言うなり涼太は家を出て行った
慌てて俺も玄関の外へ出ると、チラチラと時間を気にするように腕時計を確認する仕草をしながら足早に目的地へ急ぐ涼太の後ろ姿があって、なんだかほっこりした
まだ少し肌を刺すような空気の冷たさは残るものの、今日の日差しはほんのり暖かい
nb「卒業式日和だなぁ」
空を見上げてそんな事を呟いてみた
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shiro(プロフ) - K310Yさん» コメントありがとうございます!長いお話になってしまいましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました!また機会があれば、その時はまた読んで頂けると嬉しいです(˶◜ᵕ◝˶) (8月16日 18時) (レス) id: 5d4cecac28 (このIDを非表示/違反報告)
K310Y(プロフ) - 初めてコメントします。最後まで更新お疲れ様でした。mmkjもくっついてよかったです(^^)きゅんきゅんしました!またいつか、お話読める日を楽しみにしています。 (8月15日 1時) (レス) @page49 id: e0c4ebc675 (このIDを非表示/違反報告)
shiro(プロフ) - りこさん» お読みくださりありがとうございました!更新楽しみにしてくださって、作者冥利に付きます(* 'ᵕ' )次回からは番外編としてまた書かせていただきますので、引き続きよろしくお願いします! (7月22日 20時) (レス) id: 5d4cecac28 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - 本編の完結おめでとうございます!更新楽しみにしていた作品でしたので少し寂しくなりますが、番外編も楽しみにしています(*´`) ひとまずお疲れさまでした! (7月22日 5時) (レス) @page37 id: 23eff30f20 (このIDを非表示/違反報告)
shiro(プロフ) - まなさん» ここまで読んでくださりありがとうございます!はい、そのセリフは個人的に起用したかったセリフでして、まさにあの動画から抜粋したものです笑また違った角度から番外編がスタートしますので、引き続きよろしくお願いします(^_^) (7月20日 22時) (レス) id: 5d4cecac28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:shiro | 作成日時:2023年1月15日 0時