ノスタルジア 4

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どうしてこうなった？


いや、嬉しいんだけど頭ん中の整理がまだ追いついてないんだよ






ついさっきまで泣きながら涼太に文句言って、行かないだのやっぱ会いたいだの言って散々涼太を困らせてたのに




最後の涼太の言葉であっさり決着はついた









nb「涼太がうちに来る‥‥」


微熱の残った頭じゃいつも以上に思考回路はバグってて

ベッドに仰向けに寝転がって、見上げた天井の一点を見つめながら呟いた




単純に、調子悪いのに会いたいってワガママ言ったから、困り果てた末の結論なのか

それとも、本当は涼太も俺と同じ気持ちで言ってくれたのか



もし後者のほうだったら俺‥‥



nb「うわぁぁっ」


恥ずかしさのあまり両手で顔を隠した

今は間違いなく、風邪が原因の体温上昇ではない






顔の火照りが取れない

恥ずかしいのに気を抜いたらニヤケてしまいそう




だって涼太が、涼太の口から『会いに行く』って、絶対ないって思ってたのに

まだ信じられなくて、でも今だに耳に残る優しく甘い彼の声が頭の中で反響してる









夢じゃないよな？



着いたら連絡するから寝てて良いって涼太は言ってたけど、寝て目覚めたら全て夢だったなんて事が起きたら怖くて眠れない


第一こんな状況、興奮して眠れるわけねーじゃん！







ーーーピルルルッ


突然枕元のスマホが鳴り出して、思わず肩をビクつかせた




nb「えっ？もうついたのか？」


ぐるぐると考えを巡らせてるうちに、時間はだいぶ過ぎていたようで


マンション近くまで来たら連絡をいれるという約束通り、涼太からの着信に出た



dt「翔太？今マンション近くのコンビニに寄ってるんだけど、何か欲しい物ない？」


涼太の言うコンビニは、たぶん俺がほぼ毎日通ってるあのコンビニだろう

あらかじめマンションの名前を教えといたから、スマホのナビで来てればたぶん通り道だ


なんだか不思議な感覚だった


緊張にも似た高揚した感情を抑えつつ、俺は水を頼んだ



dt「分かった。じゃあ、また後でね」


nb「うん、ありがと」


通話は切れ、再び枕に顔を埋めた




コンビニと俺のマンションとの距離は徒歩3分



あと3分で、涼太はうちに来る











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